知識の記憶と体験の記憶 | キドラの憂鬱と微笑

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記憶には

二種類あるのかもしれません。

体験の記憶と知識の記憶です。

ジャガイモの記憶は

知識の記憶です。

ジャガイモは地下茎という知識は

驚きでした。

同じイモなのに

サツマイモは根、

ジャガイモが茎って

今でも食べるたびに思い出します。

ジャガイモは

ジャガタライモとかゴショイモと

言っていました。

馬鈴薯(ばれいしょ)という

いい方もありますね。

ゴショイモはおそらく

北海道弁でしょう。

呼び名も知識の記憶です。

他に芽を取って調理しないと

芽は猛毒だから、

というのも知識の記憶です。

スズランの記憶は

体験の記憶です。

それは水天宮という

小樽の神社のお祭りと重なります。

小樽の三大祭りといえば

水天宮、竜宮神社、住吉神社の

三つの神社のお祭りです。

三社とも海にまつわる神社です。

小樽らしいですね。

潮祭りは商業まつりなので

入りませんが

でも潮という名称がついています。

ある年の水天宮さんのお祭りに

父と弟と男三人で出かけた時です。

弟はまだ3歳くらいでした。

出店で買い物をしたり

父と隠れて弟を観察したり

楽しく過ごして帰りました。

小樽市内の主要交通機関は

「中央バス」が経営する

路線バスです。

父は寝入った弟を抱いて立ち

僕を一番後ろの席に座らせました。

途中のバス停で

行商姿のおばあさんが

乗ってきました。

父に促され席を譲りました。

おばあさんはとても感謝して

ニコニコ笑いながら

僕に声をかけてくれていました。

夕日が射し込むバスの中

行商帰りのおばあさん

お祭り帰りの乗客たち、

ヨーヨーやお面、

おばあさんは降りる時

一本のスズランを

僕に渡して降りて行きました。

多分僕がはじめてスズランを

手にした瞬間だったでしょう。

鈴のような可憐な白い花をつけた

スズランがとても清々しく

感じました。

スズランは

その時の体験と感情を

思い出させます。

体験の記憶と言えます。