メルヘンな聞いた話 | キドラの憂鬱と微笑

キドラの憂鬱と微笑

施設の介護の事 特に 認知症ケアの事
自分史 振り返り
ファンタジー文学

町の薬屋さんをまわる仕事をしていた

足の悪いお婆さんが店主

つまり薬剤師の先生の店があった

御主人は岐阜薬科を出ているのが、

薬剤師はとれなかった

家も近かったせいもあり

御主人はよく遊びに連れて行ってくれ

飲み歩いたものだ

御主人が亡くなってから

そのお婆さん先生と

話すようになった

先生は昔一匹の白い犬を飼っていた

かなり年老いた犬だったらしい

その犬のご飯を食べに来る猫が一匹

その先生も白い犬も

それを黙って見ている

猫が現れない時は

先生、わざわざ猫の食事をつくり

置いておくようになった

やがてその猫は

自分の子どもたちも

連れてくるようになった

先生も嬉しく眺めていたという

ある年の年末、

年老いた犬はもうその寿命を

終えようとしていた。

薬剤師会からの電話で

長い話をされ、

戻ってみると

白い犬はもう

息絶えていた

ただ先生がびっくりしたのは

猫の親子が

その白い犬を一生懸命

舐め回していた事だという

まるで死出の旅にでかける

身繕いをするように

メルヘン な実話でした。