抗がん剤新薬の重篤な副作用で敗血症性ショックを発症し

 

瀕死の状態で救命病棟に救急搬送された夫だったけど

 

一貫して明瞭な夫の意識とは裏腹に、彼の体のありとあらゆる数値は

 

依然として最悪の状態から改善される見込みもないままだったわね

 

そんな夫の病状と、医師であろうとも容赦なくのしかかる、

 

病院経営の観点からの重圧との板挟みで業を煮やした主治医から

 

突然、こー言われてしまったのよね

 

「病状に改善の兆しはまだ見られませんが、

 

恐らくこのまま固定されてしまうことでしょう

 

当病院としては、急性期病院である以上、

 

これ以上、ご主人をこのまま入院治療することは出来ません

 

そこで、転院先をご自分で探して下さい!」

 

それまであたしは病院って言うのは、

 

いくら世間が世知辛くても、人道的に最後まで

 

患者を責任もって診てくれるものだと信じ込んでいたから

 

しかも、まだ回復の兆しさえ見えない患者までもこーして放り出そうとするとは

 

まさしく青天の霹靂、到底信じられなかったわ!

 

いつまで経っても、夫の血小板と腎臓の数値が悪く

 

それで主治医から、人工透析の可能性までも示唆されていたのね

 

だからこそ、人工透析についてどーするのか意思確認求められてもいたの

 

先の記事で、こちらの生活を一切無視した暴言を

 

主治医から吐かれたことがあったと書いたけど、まさにこの頃だったのよ

 

転院先を自分で探せと言う主治医に向かってあたしが抗議をしたのね

 

「夫はまだほとんど寝たきりの状態で、おむつさえも取れていない状態です

 

おまけに人工透析の可能性も出て来て、依然として由々しき状態なのに

 

それでここを放り出される形になって、おまけにその転院先をも自分で

 

どーにか探せと仰るのですか?!あたし1人では荷が重過ぎます!」

 

これは後で自分で調べて分かったことだけど、そこの病院にはちゃーんと

 

地域医療連携室なるものが存在していたのに、

 

その主治医はおろか、大名行列回診で引き連れていた、彼の部下の医師、

 

その場で控えていた看護師らの誰1人として、

 

恐らく、病院内序列の上層部に位置するだろう、医師部長でもあった、

 

主治医の前での不用意な発言は命取りとでも言わんばかりに黙り込んだままで

 

あたしにそのことを全然教えてもくれなかったわね

 

それどころか!!

 

主治医のヤツ、その後でこーも言ってきたのよ

 

「おむつ交換するなり何なり、お宅が仕事でも辞めて、ご主人の世話をすればいい」

 

もはやコイツには何言ってもムダだ!!

 

って、後はベッドに縛り付けられて身動きさえ取れない、

 

哀れな夫に対してせめてあたしの言動で、風当たりがこれ以上悪くならぬよう、

 

あたしは腸(はらわた)が煮えくり返る思いで、

 

立て続けに浴びせかけられる主治医の暴言に必死で耐え忍びながら

 

ひたすら歯を食いしばって、うつむいたまま黙り込むだけで精一杯だったわね

 

そう、まさにその頃だったのよ、

 

途方に暮れた、あたしがついつい悪魔的なことを思ってしまったのも

 

「万が一、退院出来たとしても、人工透析や要介護などで、

 

これまでと同じよーな日常生活を送れなくなってしまうのだったら、

 

ハッキリ言って、そんな夫は要りません!

 

それなら、どーぞ、夫を召し取ってください!!」

 

ところが!!

 

あたしと言う女は、我がメンター、通称・教祖様からも折り紙付きの、

 

最終的には自分の欲しいものを勝ち取る女で、

 

おまけに、いかなる時でもあたしに優しく、絶対的に味方である夫

 

これ以上、あたしを苦しませまい、泣かせまいとしたのかもね、

 

いよいよ、今いる病院から放り出される寸前になってめきめきと、

 

おぉ、まさしくこれを奇跡と言わんとして何て言おう、

 

しぶとく改善されない、腎臓の悪い数値があたしたちの前に

 

暗雲としてずーっと垂れこめていたわけだけど

 

その腎臓の数値が突如、奇跡的に回復してもはや人工透析が必要なくなったのよ!

 

その余りの奇跡っぷりと言ったら、主治医のヤツでも、

 

ハトが豆鉄砲を食らったかのよーな顔をしていたわね、笑

 

でも、それもその筈、

 

だって、随分後になって、この時の夫の話を

 

知り合いの医療関係で従事するメンズに話したとき

 

「まさにそれってば、学会で発表出来るレベルの奇跡だよ!」って、

 

彼も少なからず驚いてあたしに言ったぐらいだったから

 

そーそ、明らかにこの主治医は患者家族と接する態度に難があると思うけど

 

それでも、彼の前で露骨にあたしが不快感を示したことに対して

 

彼なりに気にしていたのか、

 

随分後になって、あたしのいないところで、

 

主治医のヤツ、回復した夫にこー訊いてきたのよ

 

「お宅の奥さん、僕のことで怒っていましたよね?」

 

ですって!!あったり前だろーが!!笑

 

でも、ま、いいわ、暴言の後、主治医の彼も彼なりに、気を揉んでくれたみたいで

 

何と、転院先に、彼が研修医の頃、バイトしていたと言う、

 

病院にわざわざ掛け合って、紹介してくれたのだから

 

そ、「終わり良ければ総て良し」としましょ

 

おまけに、その案内された病院は、あたしたちの自宅から車で5分と言う、

 

これまた、あたしの自宅マンションを基軸としてコンパクトな円形で構成される、

 

あたしの日常生活と、あたしの非日常の欲望とが背中合わせに存在する、

 

あたしのアクアリウム圏内で収まってもいたのだから

 

夫が転院した後、あたしも何かと通い易く都合が良かったと言うわけだし

 

この3週間近くもの間、ほとんど寝たきりで過ごしていたものだから

 

転院先では、主に歩行訓練などのリハビリに励んでいたわね

 

当初、歩行はおろか、洋式トイレの便座にかがむのでさえ、

 

手すりがないと危うい感じだったのに、集中的にリハビリに取り組んだ結果、

 

夫はわずか1週間で、そこの病院も退院して、

 

ええ、あたしの悲願どーりに、

 

一切何の後遺症もない、まさに無傷の状態で自宅に戻って来たの!!

 

…と、ま、ここまでがまさに去年のちょーど今頃の話だったわけね

 

その後、問答無用で抗がん剤新薬は断薬してしまったことは言うまでもないし

 

今現在、それに代わる、新たな抗がん剤は存在しないので、

 

夫は抗がん剤治療をストップさせている状態

 

主治医の見立てどーり、抗がん剤の副作用に苦しめられない今が、

 

QOL(生活の質)が一番高い状態で、再び夫はぺろりと3食平らげた後に、

 

食後のデザートと称して、気ままにポテチをぱりぽりと食べたりしてる

 

結局、敗血症性ショックを引き起こした、血液に侵入してきた

 

細菌の正体は一体何だったのか分からず仕舞いなのが、唯一不気味ではあるけど

 

でも、諸悪の根源だった、あの抗がん剤新薬を断薬したのだから、

 

もー大丈夫でしょって、あたしも夫も信じているけどね

 

治療にあたってくれた医師らの話によると、

 

原因は夫の水虫ではないかと言ったりしてるらしーけど

 

ここ数年、小康状態を保っている、水虫菌が今更そーんな悪さをする?

 

それとも、おととしの脳梗塞の後遺症で右手が少ーし不自由になった夫は

 

服薬しよーとするたびに、ぽろぽろと錠剤を床に落としては、

 

それに埃が付いているかどーか、

 

いちいち確認もせずにポイっと口に放り込んだりしていたものだから

 

その際に、ろくでもないばい菌と一緒に飲み込んでしまったのではないか

 

そんでもって、そのばい菌は健常者よりもはるかに免疫力が落ちている

 

夫の体内で猛威を振るったのではと、素人なりに推測してみたり…

 

だから、一度床に落としてしまったものは、

 

たとえ薬であろーとも、勿体ないとか言わずに無条件に捨てること、

 

それから、よく転んで擦り傷を作りやすい夫のために、

 

擦り傷、切り傷などが出来てしまった場合は、

 

速やかに流水で傷口を洗うことだけを徹底指導したわね

 

おぉ、それにしても、あたしが外注で自分の性欲を解消するよーになってから

 

夫に性病の1つでも移すまいとして、夫とは性的な接触を敢えて断っていたものの

 

まさしくそーして正解だったと、人知れずに胸を撫で下ろしたりもしたわね

 

だって、そーでしょ?

 

もしも、性病でも移したりしてごらんなさいよ、

 

日頃、自責の念がほとんどないあたしでさえ、さすがにそーなったら、

 

自分で100回首をくくったとしても、自分を後生呪って、まだ足りないわよ!!

 

 

to be continued...

 

 

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