ネタ提供ありがとうございます。
得意技の一つにしているのが
子宮鏡下手術なんですが
たいていは子宮内膜ポリープとか
粘膜下筋腫のちっこいのとか
地味に取ってます。
やってることはそんなに難しくないのに
症状が劇的に良くなり、効果が実感できるんで
わりと好きな手術、ってか一番好きかも。
入院期間も2泊3日くらいで短い上
痛くないしね~(私調べよ、もちろん)。
ただ、けんかっ早くて気の短い私が
結構気を遣って手術をする病気の中に、
胎盤ポリープ
が、あります。
あんま、ネットで調べてもすぐには出てこないんで
ネタが尽きた今、このニッチェなニーズにお応えしておきます。
何も口から失礼を垂れ流してるばかりではなく
ちゃんと仕事もしてますよ~と。心からそう言いたい。
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Q. 胎盤ポリープってなんでしょう?
A.お産や流産の後(流産手術や中絶後でも)
胎盤が一部残った部分に血管が入ったり
かさぶたができたりして育ち
でかくなったもの、です。
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同じことをしてもされても
運が悪いというか大殺界というか
ひどい目に遭う人とそうでない人がいるんですなー
たまに中絶後にこれになっちゃって
しこたま病院に通う羽目になり、挙句の果てに
子宮鏡手術の途中に大出血で輸血に至る、って人もいて
何がどう幸いし何がどう不幸を招くか
わからんのがこの、胎盤ポリープ、であります。
例えできたとしても
このま~んま、胎盤ポリープが枯れてくれて
何にも治療しなくても次のお子を授かりました!的な
ラッキーが当たる人もいるんで、
この違いってなに?とベテランの領域になってきた今でも思う。
この胎盤ポリープ、
たまに妊娠ホルモンである
hCGを出し続けるものがあって
放置してると次のお子が授からん。
そうでなくても突然の大出血に繋がることもあって
いわゆる婦人科で
急変しがちな疾患として恐れられてます。
いたよ、いた。
年末のごった返す外来の待合室で一人
股の下に血だまりができたまま昏倒、血圧低下
そのまま大晦日、元旦を病院で迎えた不幸なマダム・・・
思い出すだけでふるえるー
大出血する前になんとか子宮鏡手術に持ち込めれば
そんなに怖くはないんで、
お産後や流産後に
なんか止まってた出血が最近増えてきて・・・
とか思う人は病院にかかった方がいい。
なんでも早めに見つかれば、
治療の選択肢が広がるからです。
治療法は
① 子宮鏡手術でポリープを取る。
② 子宮摘出する。
③ 子宮動脈塞栓術を受ける。
④ ある種の抗がん剤を尻に打つ
(メトトレキサート)。
の4つで、子宮を温存希望で、hCGが低くて
次のお子を希望されているマダムは
①が一番いい方法じゃないかと思います。
手術の時も、場合によっては出血が多くなるんで
手術が待てそうな状態であれば
先に自己血貯血(自分用に自分の血を献血しておく)
をすると安心ではあります。
hCGがまだまだ高い場合は
子宮鏡手術中に大出血!しがちなんで
子宮動脈塞栓術をしてから子宮鏡する、ってのを計画。
低けりゃ子宮鏡手術だけで
十分摘出が可能なことが多いんで
そう案内されるんじゃないかな。
そこらへんは治療法がしっかりとは確立されていないので
主治医とようと相談して決めてもらえたらと思いますです、ハイ。