閑話休題 まるぽこ。的ハラスメント対策 | 婦人科備忘録

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ある婦人科医の独り言です

ネタ提供ウェルカムですが
最近ご質問内容が
すでに記事になっていることが多くなってきました。
お手数ですが、まずはブログ内をご検索ください。

ネタ提供ありがとうございます。

 

沿道(コメント欄)から

ハラスメント対策についてお尋ね来た。

・・・

そんなに書いてたっけなー

と、自分では自覚がないのだが

この悲しき男性社会

女性は家庭で黙って家事育児のみしてろ、という

昭和的価値観で凝り固まっているおぢさんと

確かに渡り合ってはきたので

そのノウハウは多少、あるかもしれない。

 

今となっては誰も信じてくれないのであるが

中学生だった頃、

友達とちゃんと話すことができない

超・陰キャの会話苦手女子であった。

人間という哺乳類は

黙っている=了承している、と勘違いする傾向にあるため

黙っていることで巻き込まれる数々のトラブルは

セクハラ、モラハラ、パワハラ・・・などと

人間関係のトラブルに名前が付くようになった以前も

枚挙にいとまがなかった。

 

子供といって侮ってはならない。

子供の社会も大人と同様、

残酷かつ卑怯で、生き抜くことがたいへんムズカシイ。

 

誰に教えられたか覚えていないのであるが

私が残酷なガキに対処する方法としてとった対策は

ノートにその日話すネタを書きつける

ことであった。いわゆるネタ帳。

ついでに話した後の周囲の反応や

笑った、怒った、意味を取り違えられた、などといった

微妙な所作まで書きつけて一人反省会を開催。

ノートがやがて10冊くらいになり

その学びからできる限り起承転結に

気を付けて話をするようになってから

 

言葉にできるようになった

 

共感力とは語彙力のことである。

一つのシーンを見て

いかに正確に自分の気持ちや状況を伝えられるか、は

実は自分を守る、武器になる。

梅田悟司さんというコピーライターが作った標語

 

「言葉にできる」は武器になる

 

は、私の座右の銘で

このキャッチコピーを見た瞬間、

稲妻が落ちたみたいに

なにもかもが明るく照らされた心地がしたものです。

いろいろ著作も出ているので

興味がおありな方はぜひ検索すべし。

 

ちなみに缶コーヒー・ジョージアのCM

「世界は誰かの仕事でできている」、も彼のコピーであります。

いちいち私のハートを撃ち抜いてくるのなんで。

 

ネアンデルタール人はその骨格から

たぶん、独自の言語を持たず

おそらく「鳴き声」でしか意思疎通ができなかったと言われていて

それがゆえに言葉を操ったクロマニヨン人に滅ぼされたというのが今の通説で

せっかく勝ち組ホモサピエンスとして言語の修得ができているのだから

この唯一の「武器」を

有効に使えるようにぴかぴかに磨いた方がいい、と思うのです。

 

言葉にするにはかなり学習も必要で

この状況にぴったりの「言葉」を探して

本を読んだり映画を見たり家族や友達と話したり

歴史に興味を持ったり今の世界を分析したり

自分の図書館を充実させることは誰も傷つけないし

急がば回れ的「ハラスメント」対策になるかなあと思います。

 

例えば上述の

 

女性は家庭で黙って家事育児のみしてろ

 

への対応としては

 

え、知らないの

「専業主婦」が生まれたのは昭和になってからだよ

それまでは老若男女

全員で

赤子を畦道のかごにいれたまま

のら仕事をしてたじゃないか。

 

とか

 

ねえねえ「専業主婦」を雇える身分の人って

年収2000万円以上だけなんだって。

たいていの男ってどうなんだろーねー

 

とか

 

いくらでも返せるのであります。どうだ。

 

さて、今ある自分で戦うには

無力だと思ったあなた。

今からでも遅くはない。

何はなくともあなたには「日本語」がある!

日本語が話せて書けて読めることは

この日本では最大の武器。

暇があったら磨いて磨いて

次の戦いに備えておこ。