ネタ提供ありがとうございます。
生殖年齢を外れてくると
周囲の扱いがやや雑になってくる傾向がある。
人生50年と信長はうたったところを考えると
箱根駅伝で言えば復路
あとのメインイベントはもはや
葬式だけ
となった今
仕方がないことなのかもしれない。
駄菓子菓子
人間の尊厳はいつまで?と問われれば
今の人生が終わる瞬間まで
できれば尊厳をもって生きていたいと思うのが
世の常ではなかろうか。
若者よ
更年期以上は自分と関係ないとお思いだろうが
やがて自らも更年期以上になっていくのであるからして
大事に扱わんと
祟るよ?けけけ
(ちょっと被害妄想)
そんなこんなで本日もマダムからお便り。
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Q.
生理が止まって2年ほど経っています。
ところが不正出血が1週間以上あり、
慌てて婦人科へ受診しました。
子宮頸部異形成で円錐切除術もした経験もあったので
当然、検査があるだろうと覚悟していましたが
検査らしい検査をすることなく、
生理だと言われました。
年齢的に更年期なので、
1年以上開いても来る人は稀にいると……。
実際1年以上もあいて
生理が来る人はいるのでしょうか?
A.
まあ、たまに生理が
思い出したかのように来る人もいます。
・・・が、それはあくまで重い病気を除外した後で
やっぱりちゃんと検査しておいた方がええんやないかと思います。
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なじみの患者さんが
生理がない、言うてきて
もう閉経ちゃうか、
いつまでも若い思うな!と暴言吐きながら
経腟エコーしたら、妊娠やった
ことあったなー(遠い目)。
そういえばむかむか(つわり)してたわ~笑とマダム。
そういえば、やない。
残念ながら4人目のお子とはならず
その子はお空に帰ってしまったが
何も無月経=常に閉経、ではない。
プロたるもの、重大事項から鑑別すべきで
検査もせずに
「おひさしブリーフ」言ってはならない(自戒)。
確かに毎月飽きもせんといらしていた月の使いが
急に訪れなくなり、寂しくも卒業を祝っていたところに
ナプキンの買い置きもないまま
突撃されても困惑するのみで
すわ、がんか?と慌てふためくのは当然の成り行き。
マダムの心中、お察しします。
おひさしブリーフな月経、もしくは不正出血は
たいてい
① 女性ホルモンで柔らかくしたお肉メインの
やっすい焼肉を食べすぎた
ミ●プルーン食べた
など、知らずに、そこにある子宮に
女性ホルモンを投与しちゃった
② 萎縮性腟炎
③ 誰かにときめいて卵巣が活性化した
などなど、蓋を開けてみたら
笑っちゃうくらいのことではある。
ちなみに①は規制がかかったのか
滅多に見なくはなった。
②は最後の月経から7~8年経つと、
丈夫だった腟がかぴかぴに乾いて切れやすくなるためで
極端なケースでは法事の時なんかに座布団に
とんっ
と座っただけでじゃーーっと出血し
法事に列席した誰もが驚いて
健康でつやつやしたマダムが
救急車で運ばれてきたりしたことがあります。
法事、どうなったかは知らん。
③は過去に一回だけ経験があって
20代で離別、その後30年ぶりに
彼氏ができたとたんに
出血した、というもの。
これは卵巣が意外に乙女だった、という事例。
よって、おひさしブリーフな出血が
一概に全部が全部、ビョーキとは言わん。
言わんが、それら笑い話は「がん」を
きっちり除外した結果のことであります。
嫌なのは
子宮頸がんの中でも
組織型が腺がんに相当するもので、
子宮頸がんに多い組織型の「扁平上皮がん」よりも
診断しづらく、リンパ節に転移しやすく、誤診しやすく
発見しづらく、予後が悪め
というタチの悪いがん。
こちらは疑ってかからないと診断がつかず
経過観察、とされがちなので要注意なんである。
特に、過去にHPV陽性だ!とされていたマダムは
さらにリスクが高いため、
「卵巣のときめき・・・♥?」とか思わず
検査をしてもらえるよう、画策すべきと助言する。
もちろん、こちらのブログに頻出しているように
子宮体がんも初期のものは診断が難しい。
繰り返し検査をすることで
ようやく見つかるケースもあるので
こと、出血がある場合は
お手間でも検査に
トライしていていただきたいと思います。礼