さて、勅命により大江山に赴いた源頼光一行六人は、
山伏の姿に変装し、
修行の旅の途中と偽り鬼(賊?)の根城に入る事に成功。
宴となり、その最中、鬼の首領・酒呑童子(しゅてんどうじ)が自身の過去を話したという。
曰く…
生まれは越後。
比叡山に住むようになったが、
伝教大師最澄の大伽藍建立によって比叡山を追われ、
大江山に移ったが、今度は弘法大師空海に追われ、空海が高野山で入定した後に大江山に戻った…と。
やがて、頼光一行から勧められた酒を呑んだ鬼達は体が痺れて動かなくなり、
討ち取られる。
この酒は、八幡大菩薩から授かった
“神便鬼毒酒(しんぺんきどくしゅ)”。
鬼にとっては毒として作用する物だったとか。
討ち取られた酒呑童子の首は、
その後、宇治平等院に納められたという。
歴史は常に動いている。