頼光四天王、最後の一人は、卜部季武(うらべすえたけ)。

卜部季武は、あの蝦夷征討で名を馳せた“坂上田村麻呂”の子孫・浦辺太郎坂上季猛(うらべたろう さかのうえすえたけ)がモデルだと言われている。

源頼光の父・満仲が、山本郷の管理を任せた坂上田村麻呂の子孫・坂上党の坂上季長が、
季猛の祖父にあたる。

卜部季武には、大江山の鬼退治以外に、妖怪“産女(うぶめ)”との逸話が今昔物語に残されている。

ある晩、橋の無い川を季武が徒歩で渡ろうとしたところ、
産女(うぶめ)が現れ、子供を抱いて欲しいと声を掛けて来たという。

川を渡っている途中で産女の子を抱くと、
その子は徐々に重くなり、やがて川の半ば辺りで動けなくなってしまう程に重くなり、溺れてしまう…というのが専らのうわさだったが、
なんと季武は産女の子を抱いたまま、あっさりと川を渡りきってしまったとか。

渡りきってから子供を見ると、木の葉になっていた…というのが、その話の概要。






歴史は常に動いている。