長子・竹千代と、両親に可愛がられる国千代。

いつしか、
“次期将軍はどちらになるのか?”
という興味が、家臣の中にも生まれて来たのである。

やがて、家臣達は長子を推す派閥と両親に愛される弟を推す派閥に二分される程にまでなってしまったという。

そして、いつの間にか、明朗闊達な弟・国千代有利と言われるようになっていた。
多くの家臣が、国千代が将軍になる事を望むようになったのである。

そしてそれが、将来的には現実となるであろうと誰もが思い始めた頃、
長子・竹千代の乳母が動いた…。


歴史は常に動いている。