斎藤一から近藤勇にもたらされた
“御陵衛士の新撰組トップ暗殺計画”
の存在…。

実は、本当にこの計画が有ったかどうか、確認が取れていない。

明治維新後まで生き残った元・御陵衛士隊士は、油小路で完全武装の新撰組に襲われた時、理由が解らなかったというのだ。

“伊東甲子太郎が土佐の者と口論になり、深手を負って油小路に倒れている。新撰組が現場保全をしているので、伊藤を迎えに来て欲しい。”

と、知らせに来た町方役人の言葉を信じ、平服で出て行った御陵衛士。

近藤暗殺計画がもし存在していたら、近藤とサシで話をし酒を飲んだ帰りに伊東が深手を負ったと知らされたこの時点で、計画が露見したと判断し、御陵衛士も完全武装で出るのが自然な流れではなかろうか。

後に、近藤勇が御陵衛士残党に狙撃される事件が起こるのだが、これは“油小路の変”の意趣返しと見るべきであろう。

謎は、これだけではない…。


歴史は常に動いている。