宇摩志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコジノカミ)が姿を消すと、
また一柱の“神”が、軟らかいクラゲの様な漂いの中から顕れる。

“天之常立神”(アメノトコタチノカミ)

と、呼ばれている。

しかし、五番目に顕れたこの“神”もまた、何かをしたわけでもなく、いつの間にか姿を消してしまったという。

古事記では、これまでに顕れた五柱の“神々”を、
別格として

“別天神”(ことあまつかみ)

と記している。

天之常立(アメノトコタチ)とは、
天(空※高天原“たかまがはら”)の永遠の独立性を意味しているとか…。

人類誕生以前の、空と大地が完全に別れた瞬間を、古代人は認識していたのだろうか。


歴史は常に動いている。