開戦前

大海人皇子が吉野から伊勢湾岸を通り不破関を抑えた事を察知した大友皇子は、これに対抗すべく、全国に派兵要請の使者を送ったという。

しかし、これが上手く行かなかったのである。

河内以外の地域では、派兵要請がほぼ失敗したというのだ。

中国地方･吉備氏とはいさかいを起こしてしまい、北九州･筑紫では、外敵への備えを減らすわけには行かないと、論理的な派兵拒否をされてしまったそうだ。

671年６月22日に僅か十数人で吉野を発ってから、僅か数日で数万の軍勢に膨れ上がった大海人皇子側に対し、兵力増強に失敗した大友皇子側は、いきなり遅れを取ったのである。

西国各地の豪族は、何故、こうまで近江朝の命令に従わなかったのであろうか…？


歴史は常に動いている。