弘仁12年(821年)、高野山開山の後、讃岐国(現在の香川県)にある日本最大の農業用水の溜池である
“満濃池”
の改修が空海の指導の下に行われたという。

おそらく、唐で恵果から密教を学んだ後に、土木技術をも学んだという知識が活かされた事であろう。

この“満濃池”とは、704年頃(大宝年間)に当時の讃岐国司・道守朝臣によって造られた溜池で、実は洪水等によって何度も決壊&改修が行われている。

これは、江戸幕府~明治期まで続いたようである。

とりわけ、空海の様な有名人が携わった改修工事がモチーフとなり、様々な伝説が生み出されている。

★讃岐で水不足に悩む人々の話を聞いた空海が、杖で地面を突くと水が湧きだし、満濃池となった…

★水を止めて人々を苦しめた悪しき竜を空海が祈祷で調伏し、それ以降は空海のシモベとなった竜が満濃池を守っている…

etc。


歴史は常に動いている。