敏達天皇が亡くなった時に行われた殯(もがり)の席で、親の代から対立していた二人の関係は、更にこじれてしまう。

礼服を着用したものの、直刀を腰に吊したまま殯の席に現れた蘇我馬子を見た物部守屋は、

“射殺された雀のようだ。”

と言って笑ったという。

次に、亡き敏達天皇への言葉を奏上する守屋の手が緊張で震えているのを見た馬子は、

“守屋の袖に鈴をつけたら、さぞ賑やかになるだろう。”

と言って笑っていたとか。

蘇我 vs 物部 の、対立構造は深くなる一方であった…。


歴史は常に動いている。