遠征準備

文永11年（1274年）１月、フビライは隷属させた高麗に命じ、日本への遠征準備に取り掛かったという。

この時、高麗は三万人以上の人足を出し、大小合わせて900とも言われる船を造る為の木材まで自費で拠出した為に、民の生活は疲弊し、多数の餓死者を出したようだ。

また、この900艘もの船だが、僅か半年での突貫工事で完成させた為に、堅牢な中国式ではなく、簡素な朝鮮式の仕上がりとなり、これが後に実際の戦闘以外で多数の死者を出す事につながり、日本にとって有利に働いたとも言われるのだが…。

因みに、『元史』によれば、

★まず南宋を攻略してから、帰順した南宋軍を使って日本遠征を行えば、多数の兵力を準備できるので、元の幹部達はこの案を支持していたというのだが、
★高麗の親元派･後の忠烈王の度重なる要請によって、高麗の兵力を使って日本を攻める案が採用されたという。
ただし、この案は兵力不足が懸念されていたらしいのだが…。


歴史は常に動いている。