和を以て貴しとなす | 吉祥院 ~茨城県石岡市(旧八郷町)で約900年続く真言宗豊山派のお寺ブログ(お坊さんのことば)~

吉祥院 ~茨城県石岡市(旧八郷町)で約900年続く真言宗豊山派のお寺ブログ(お坊さんのことば)~

茨城県石岡市にある真言宗豊山派の摩尼山吉祥院です。
ふるさと茨城路百八地蔵尊霊場第九十一番札所に指定されており、
開山約900年の歴史を持つ由緒ある寺です。
境内の四季折々の風情や仏教について、幅広い情報を発信するお寺ブログです。

和を以て貴しとなす

 

という日本にとっては

大事な考え方があります。

 

これは論語が出典といわれ

儒教で重んじられていた言葉です。

 

辞書によれば

 

 他人との調和が大事であること

 

と、簡単に説明されていますが

この考え方が日本人の根底にあり

それが今日まで継承されていると思われます。

 

最近では、海外のような法律によって

人の動きを制限することなく

感染症への脅威に立ち向かっているのは

日本特有なような気がします。

 

それは、自分の意見や主張を通すよりも

周りの人たちとの調和の方を

大事にするという意識が根付いているからでしょう。

 

逆に海外の人からすれば

日本人は主張が弱いとか

核となる信念をもっていないなどと

批判されたりして

 

この文化が絶対的に良いとは

いえないかもしれません。

 

ただ、この調和することの素晴らしさを

説くことはこれからの時代

重要なものとなるかもしれません。

 

華厳の教えでは

事事無礙(じじむげ)ということを説き

弘法大師も重々帝網(じゅうじゅうたいもう)

の教えを説いています。

 

これは、仏の真理の世界においては

あらゆるものごとは

妨げ合わずに融和している

ということです。

 

現実の世界は

見る目、心を転換すれば

それがそのまま仏の世界となります。

 

温暖化が進んで

脱炭素化していくことが叫ばれる中

 

環境や自然との調和の意識を

皆が持っていなければ

それがうまく進んでいきません。

 

人と人との調和と共に

人と自然との調和

大切にしていきたいものです。

 

 

南無大師遍照金剛

 

YouTube始めました。

摩尼山吉祥院 - YouTube