吉祥院のお施餓鬼です。
ここ数日、住職や副住職総出となって
準備をしてきました。


昨年もこのブログで触れましたが、

お施餓鬼とは、六道のうちの餓鬼にいる

無縁仏などの精霊を供養することで、

善業を積むという行事です


お坊さん数名~数十名によって読経され、

そのお寺に属する檀家の方々が参列します。

 


仏教では、全ての存在は

様々な因縁によって成り立っているという

「縁起」という教えがあります。

 

よって、ある存在の死も

ある存在の生と関係している

と考えられています。(輪廻)

 


輪廻には

思い通りにできない苦がまとうと

考えられています。

人になるか、動物になるか、

自分自身では決められないからです。

 

つまり、輪廻とは、

迷いの世界そのものと考えられています。

 

迷いの世界は6つあります(六道)。

 

●地獄

悪人が過酷な責めを受け、苦を味わう世界

●餓鬼

飢え渇きに苦しむ世界

●畜生

人間以外の生き物に変えられ、苦を受ける世界

●修羅

怒りに満ち争いが絶えない世界

●人

人間が住む、苦に満ちている世界

●天

最も恵まれた世界

 

この6つのうち、どの世界に属するかは

それまでの業によると言われています。

 

それまで良い行いをしていれば

天や人の世界に存在できます。

そのため、仏教では善業を積み重ねるため

様々な行事をしているのです。
 施餓鬼供養もそのひとつにあたります。



 施餓鬼供養では、

檀家の中でも役員さんを筆頭に、

無縁仏に供物を備え供養します。

もちろん、僧侶も同じくです。

祭壇を設け、供物を備え、

祈りを捧げます。

 

そして新盆の方々も

施餓鬼法要に参加する場合が多いですが、

 

それは、ご先祖様が供養する際

餓鬼の精霊に邪魔されないよう

餓鬼の精霊を供養するため

といわれています。

 

 

このブログをご覧になっている方で

本日当山の施餓鬼法要に参加される方は、

是非、餓鬼に苦しむ存在の供養を

心の片隅において

参加して頂ければと思います。


では、当山にてお待ちしています。