当山の住職が彫った毘沙門天です。

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毘沙門天は、別名多聞天です。

天とは、もともとは
バラモン教やヒンドゥー教の神々で、
仏教に取り入れられ
仏法を護る役割を担いました。

毘沙門天は北方を護るため
東北に祀られることが多いです。

財宝や祝徳を授ける神として知られ、
手には宝塔と剣を持っています。

上杉謙信が毘沙門天の信者だったことが
とても有名です。


さて、以前このブログで

仏像は、本体、光背、台座で構成され、
同じ仏像でも構成物が違うので
注目して見ると面白い

とお伝えしました。
(詳しくは仏像を構成するものをご覧ください。)

今日は、この住職作毘沙門天について
上記観点を踏まえながら
まとめてみることにします。


【仏像】

顔立ちや身体や服装の立体感から
繊細に作られているのがわかります。

作った人や年代によって技術や道具が全く違うため、
仏像の見た目が全く異なることが多いです。


【光背】

仏は全身から光を発している
と言われています。
それを表しているのが光背です。

光背は時代とともにデザイン化が進み、
多種多様になっています。

今回は、燃え上がる炎をイメージした
火焔光(かえんこう)が用いられています。
火焔光の中心部は五股金剛杵を模したように見え、
比較的新しいデザインなことを察します。


【台座】

今回は岩座が用いられています。
明王や天の台座に
よく用いられるものです。

毘沙門天は、物によっては
邪鬼(天邪鬼、仏法に敵対する邪悪なもの)を
踏みつけている場合もあります。
その強さを表すためです。


このように、それぞれの構成要素には特徴があり、
いくつもある選択肢から作者がそれを選んだのには意味があります。

なぜそれを選んだのか、
と考えながら見れば、
いつもと違った楽しみ方が
出来るかもしれません。


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