と、いうわけで島流しとシンケーツーの闇から戻ってまいりました。
今回は本来なら有機化合物系接着剤のアウトラインを・・・といきなり行くのも何ですので
自分も肩慣らし(失礼)でちょっと違うことを書いときます。
 
で、趣味は仕事・・・・・ならカッコ良いんですが、書いてある通り音楽です。
それも最近肩身の狭い洋楽(ロック)のそれまたオタッキーなプログレッシャー?
と呼ばれる存在です・・・かね。

今回からお気づきの方もあるでしょうが、ブックマークを貼ってあります。
これをクリックして戴くとその、アーティストのページにジャンプします。
最近とみにVioln系がす~・・・ごく好きになりその楽器が入ったバンドが
多いです。次にFlut.でしょうか。
Violn.系はアストゥーリアス(アコースティック名義とエレクトリック名義
の2系統ありどちらもViolnはテイセナさん。彼女の音は多分昔のダリル・ウエイex.カーブド・
エアー、の音に近いような気がします。かなりナチュラルな感じの空間系エフェクトをElec-Violn.で
使っているようです。Acc-Violn.と同じ音色なのでびっくりします)
そして、プログレ界のミキティことVioln.藤本美樹さん率いるファンタスマゴリア。
また、アグレッシブで懐深いVioln演奏を聞かせてくれる壷井彰久さんのバンドKBB。
これにはブックマークしてませんが、御大!中西俊博大先生!ジャンルを越え活躍されてます。
また、大江戸捜査網のテーマソングの玉木宏樹・伯爵などなど・・・・・。考えれば変拍子が
あるときはさりげなくあるときは鬼のように入ってますねぇ~。
Flut.系は大好きな70’sイタリアンプログレの音を現代に甦らせるイタリアンバンド
ラ・トレ・デッラ・アルケミスタと日本の次世代プログレ、キクラ・テメンシス。
キクラは永井敏巳に師事したB.国分巧、“手数王”菅沼孝三に師事した野口雅彦
そして平凡のなかに非凡な音を奏でるFlut.深沢晴奈の変則トリオ。特に深沢さんの
Flut.の澄んだ綺麗な音は気分を一気に70’sに連れて行ってくれます。
また、プログレの師匠・難波さん、メロウな音を奏でるG.マリオ・ミーロは
今ではオーストラリアの押しも押されもせぬTVドラマサントラの大家
芸術家と職人という名前通りのバンドのDs.フリオ・キリコ。
ビリー・コブハムと並ぶ超速ドラムをたたき、歌心あるしなやかなドラミングは
近年では地中海音楽のグルーブを取り入れ跳ねるようなリズムをたたき出します。
バンド活動と平行しDs.スクールの先生でもあります。
そのほかにも、ツイッターのフォローに入っている、堀越功さんの超絶Pf.
HPのYouTube画像「エマーソン・プレイズ・タルカス」を何度再生していることか・・・。
本人(K・エマーソン)が素晴らしいと国際電話で話しかけて来たというのも頷けます!
木風呂-アストゥーリアス
木風呂-ファンタスマゴリア
木風呂-KBB
木風呂-ラ・トッレ・デッラ・アルケミスタ
木風呂-テイセナ
木風呂-マリオ・ミーロ
木風呂-キクラ・テメンシス
木風呂-難波弘之
木風呂-アルティ・エ・メスティエリ(フリオ・キリコ)
前回、接着剤について駆け足で古典的接着剤について述べました。
今回は、若干の補足、補注ということで現在使われている化学系の
接着剤についても述べて行きたいと思います。

まず、漆についてですが、古くはあらゆるものの接着に添加物を
加え調製し接着剤に使用していたことがわかります。
前回も述べましたように、朱の柱には要注意です。
古民家鑑定士なのだからうちのお寺(山門、鐘楼堂)を鑑定して!
などとも言われないとは限らないのです。(まわりくどいか!)

この話を書くと長くなりますがとどのつまり困った現場を実際みて
しっまったから書くのですが、じっさいにあった話を多少の誤謬を
恐れず書くと乾漆の朱漆柱をペンキで上塗りしたら柱が壊れた!
漆塗りの柱に巻いてあった麻布が蒸れてはずれ、柱がいきなり細くなり
腐ったように見られた・・・という恐ろしい事態があったのです。

住職は先代(夫)亡き後寺を守っていましたがそんな建築のことは
深く知らず、鐘楼堂の朱柱が色褪せたので檀家のペンキやさんに相談。
ペンキ屋さんは乾漆の朱柱とはわからずペンキが禿げた(色褪せた)と思い
OP?赤(油性赤ペンキ)を思いっきり綺麗に塗り上げた。
ほぼ一年後悲劇は訪れ前述のようになった。
無知と貧困が悲劇を生む典型のようなものです。
檀家の美術教授に相談すると乾漆ということがわかり国修(国宝修理)の
漆会社を紹介され補修のため寄付を募ったそうです。南無釈迦無尼佛
(曹洞宗のお寺です)
乾漆は古来の技術で漆と刻苧(こくそ;木粉と漆、米糊を混ぜ煉ったもの)、
麻布と色漆で出来たもので昭和初期なら何処にでもある技術だったのです。

残念なことにペンキ屋さんはこれを知らず、ペンキの塗膜(OP?もしくは
ウレタン系)を塗ったため表面に塗膜が形成されたはいいが、中に残った湿気で
蒸しぶろ状態になり刻苧がはずれ麻布も腐り見るも無残な状態となってしまったのです。
安易な調査はくれぐれも注意です。
補足すると、麻布は粗い繊維と編み方なので上に乗せる材料が落ちにくいので
使っていると思われます。左官のラス網の役目でしょうか。
以下に刻苧を使ったお椀の製作工程がみられます。
http://homepage3.nifty.com/onnmakie-yamauti/newpage13.htm
              刻苧(こくそ) 
 木風呂-刻苧(こくそ)

う~ん、今回も長い!前説の段階でここまで来ちゃったので、化学合成系接着剤の解説は
乞う、ご期待!

BGMはGlass HammerのThree Cheers For The Broken-Hearted
中身は良質のPops、得意のsymphoで攻めず真っ向う勝負!
Rockぢぃさんの一押しじゃて。
では、こちらもぢかいを待たれよ。
また、だいぶ空いてしまいました。
変則夜間勤務+出張施工と何かと忙しい
年の瀬です。
『出来無い言い訳考えちゃ何も出来ないよ』
と井上理事長に言われそうなのでこの辺で止めて、と、
今回は接着剤です。
まあ、じぶんがエポキシ系接着剤を製造してるからと
言って、これを喧伝するわけではありませんよ。
古来ある接着剤です。

皆さんはお正月に金箔入り清酒などを飲まれる方も
多いと思いますが、この金箔はかなり薄く伸ばすことが
出来ます。展伸性が高い金属で群を抜いてます。
0.1~0.2μの厚さですので一万分の1~2mmということになります。
一般のコピー用紙が約100μですから紙より千倍薄い!
したがって貼り付ける瞬間は息を止めているそうです。
静電気も対策しないとあらぬところに吸い付きます。

で、この箔をつける接着剤は漆なんです。
漆といっても色粉が入った色漆ではなくて、生漆(きうるし)
です。漆を刷毛で平らに塗りそこへ金箔をすっと載せます。
漆は湿度と気温の管理がたいへんです。非常に敏感で数度気温が
下がると塗装で言うところの白化が起こり、拭き漆の場合曇って
しまうそうです。だから梅雨から夏にかけてがよい季節なのです。
大概、室(むろ)という蒸気室を設けて仕事をしてます。
金箔には一枚一枚間に薄葉紙が入っていてこれを一緒に持って貼り付け
場所に乗せてからゆっくりはずすそうです。多分かみでしわが出ないように
してるのだと思います。
薄葉紙は昔の、懐紙のような薄くて柔らかい和紙です。日めくりカレンダー
などに使われています。

このほかに、刻苧(こくそ)を作るときに糊漆(のりうるし)を使うとありまして
糊(ご飯糊)をつくりそれを漆と練ってこれを接着剤にします。この刻苧は
昔の木工パテで、朱の柱なんかは麻布を巻き刻苧で目潰しして平滑さをだし
朱漆を塗ってある場合が多いです。

次に、膠(にかわ)です。
これは、動物や魚の皮を煮て作られたもので、最近はコラーゲンと
しゃれた言い方でお肌によいなんていわれてますがたんぱく質の
一種です。三千本という棒状の牛皮から作られるものやトタンと呼ばれる
顆粒状のウサギから作られるニカワがあります。動物を食べる習慣が無かった
古代では使われた様子が無く、墨を煉るために中国から推古天皇時代に入って
きたようです。西洋では、すでに古代エジプトの壁画に使われていたようです。
水に浸し一晩置き加熱して60度くらいで溶解したものを接着面に塗ります。
普通はこのままでおけば蒸気に当てるとニカワが柔らかくなり剥がす事が
出来ますが、剥がす事を考えなく、固定するには接着面の一方にホルマリン
を塗り軽く乾かしてから接着すると反応がおき、二度と剥れません。
間違ってまがってくっついちゃったらそのままです。要注意!


木風呂-ニカワ


ニカワ(左が三千本ニカワ、右がトタンニカワ)

最後に飯糊です。
これは続飯(そくい)と呼ばれ現在も家具建具で使っているところがあるようです。
これは何のことは無い炊いたご飯をひたすらつぶして練ったものです。
時に木粉を混ぜればほとんど同じ木工パテの完成です。
多分昭和40年代前半くらいまではほとんどの地方の大工さんは昼休みに自分の弁当箱
に少しだけ飯粒を残して見習いがこれを一生懸命練って使っていたと思います。
今のような酢酸ビニル・エマルジョン系の接着剤が普及していなかったころはこれが
最高のパテ、兼木工ボンドでした。
長所は染色や同じ木の木粉を混ぜることで同じ色に仕上がり目立たなくなることです。
酢酸ビニル・エマルジョンのようにテカらない。
欠点は、多分水蒸気に当たると剥れることや、これは見てはいないので推測ですが
湿気が多いところではカビが入るのじゃないかと思います。
米にあるβ-澱粉が加水され加熱されるとα-澱粉に変わり柔らかくなります。
そして水分が抜け、固化するということをうまく利用している訳です。
固まった続飯はなかなか堅く削る場合は立て鉋でないと、刃がこぼれる場合あり!

また、この続飯と同じような小麦粉を使った糊に正麩糊=沈糊(じんのり)が
あります。こちらは小麦粉を練って一度大きな団子を作りこれを綿袋に入れ
洗うのです。そうすると澱粉質だけが沈殿しグルテンだけが残ります。
このグルテン部分は、お麩として食べます←すごいエコです!
そしてこの沈殿した澱粉質を乾燥したものが沈粉(正麩糊)です。
これを加水して溶き、加熱すればのりが出来ます。
詳しくは以下です。
http://homepage1.nifty.com/y-nakatsuka/makingsyofu.html

これもあまり日持ちしないのですが、これを寒入り九日めの水を張って五年程
寝かせたもの(表面に浮くカビを毎回除去して行くと、最後にカビが出なくなる)
を使うとカビはでないそうです。少々接着力が弱くなるけれど、表具のカビや
強張りがなくなるそうです。表具やふすま向けですね。

そのほか、布海苔(ふのり)もありますがこれは表具、左官で使うものでしょうから
割愛します。

$木風呂-フノリ

            布海苔(ふのり)

今回も長くなってしまいました。

BGMはIONAのLIVEでheaven's bright sun でした  
また、だいぶごぶさをしてしまいました。

今日は前回ちょっとだけ話題になりました木材と切削について
述べたいと思います。

当然ながら鉋を使って削った昔は自動鉋などないので手で削ったわけでして
このとき大工が使う鉋はアラシコ、ナカシコ、仕上げの3鉋で仕上げしたわけです。
現在は製材後の木材を自動鉋、超仕上げの2機で仕上げることが多くこれはこれで
よいところもあるのですが、この2機の受け入れ容量といいますか、削れる幅でそれが
決まってしまうところが、手作業と違うところです。

一般に幅広材を使うのは床の間周りとわずかなところでしかない現状ではあまり幅広板を
削る必要がありません。
つまり、最近多い2階造りでの階段板8寸(24cm)がせいぜいなところでしょうか?
幅広板を使う床の間は3X6(サブロク)と呼ばれる畳1枚分の(1.8mx0.9m)を使う
本床板の使用では手で削るしかないわけです。
しかし、鉄板のようにまっすぐであれば、専用機が無いわけではなく各都道府県の技術センター
などにそれ対応の機械が設置されていたりします。
でも、実際のものは反りがあったり、場合により若干のねじれがあるとお手上げです。
結局、手仕上げになります。
畳1枚というのは大方の人がゆうに大の字に手足を伸ばせるものですから、当然削りにおいて
這いつくばって削ることになります。
多分現在ではこんな光景はめったに見られないと思います。

そして、現在の鉋は幅2寸(6cm)足らずですので当然削りの継ぎ目があるはずですが、
現状の板にそれはありません。
なぜかというと鉋の刃をわずかにかまぼこ型に両端を落とし(削り)てあるからです。
ですから、1列を削った後は少しかぶるように2列目を削る形で板を削ります。
私は、もちろん1列を削り終いから順に削り始めへ削るように教わったのですが、鉋の使いとしては
これが順当のように思います。
時々、曲尺をあてながら凸凹の状態を確認し平滑さを確認します。
削った面はコンマ何mmの凹凸であるにもかかわらず結構凸凹が目立つので注意が
必要なのは言うまでもありません。
しかし、この作業で木材の表情が刻々と変わって行くのを目の当たりにすることは
なかなかに楽しい作業です。

何気なく見て鑑定している床の間の板にもこんな歴史が刻まれています。
ぜひ、古民家鑑定士の皆様にもこんなことを思い浮かべながらその家との
出会いを神聖に感じ静粛に鑑定していただきたいと思います。
そのお家との出会いとストリィーを大切にしてゆきたいと思います。

今日はこの辺で・・・。
BGMはPEKKA/The mathematician's air display
でした。
ご無沙汰です。諸般の事情でだいぶお休みしてしまいました。
地下にもぐってました(笑)。いや、ホントです。仕事で下水道の
補修作業でマジ地下10mくらいのところに入って作業してました。

さて、前回に引き続き杉の木の加工技法です。今回は焼杉をお話します。

よくホームセンターなどで黒くなった木目が浮いた杉の加工材を見かけると思います。
たまに杉の木ではなく似た木を使って加工されたものもあるようですがさておき、なかなか
野趣にとんでいますよね。
単純に火であぶり焦げ目を付けてこすれば出来上がり・・ならよいのですが、思ったより
面倒です。

ところで、木材の引火点はどれくらいでしょうか?
調べたところ260度前後で発火点が450度前後でした。前後というのは樹種により
若干違いがあるのと、木の状態などで同じ樹種でもちがいが出るためです。
意外と低い温度で引火します。これは木の細胞内に含まれる樹脂分が揮発、引火するため
です。また低温炭化といって低温の100~150度でも発火してしまうこともあります。
長い間暖められ木材内部に蓄熱され(断熱性が高いためです)自然発火してしまうこともあります。

話が横道にそれたので戻しますが、この加工法は3つの目的があります。
1つに、木目を浮き立たせること。これは浮造りとはまた違いかなり深い木目の出方で
ダイナミックです。浮造りは若干の陰影しか生みませんから男性的ともいえましょう。
(最近のワイヤーブラシやホイールサンダによる浮造りはちょっと下品ですけど)
2つ目は変色。黒っぽい色で周囲とのコントラストをとるという意匠性。
3つ目は防虫、防腐、防食性を持たせること。
の3点があげられます。

では、その肝心の加工法なのですが火であぶるのは何を使って行うのか?
最近はやりのハンディガスボンベによるバーナーでなくトーチランプをつかいます。
これはプロパンなどのガスボンベ型バーナーでは火点の温度が高く、火の指向性が
高いため一部分のみ黒こげになってしまうのです。
その点トーチランプはバーナーの火の温度がずっと低く800度ぐらいです。
ガスバーナーのほうは1500度ぐらいになりますので約倍近い差があります。
そして、なぜトーチランプを使うかというとこの炎が広範囲に広がるからです。
ガスバーナーは直径3~4cmくらいの部分に収束してますがトーチランプは30~40cm
くらいの範囲を焼きますので焼ムラが少ないのです。
適度に焦げたらやはりカルカヤで磨きます。
この方法のほかに私は試してないのですが、硝酸を使う方法もあるそうです。
希硝酸を塗布したのち鉋がらを燃やし炙るということですが、多分木材の中にある
リグニンが酸により分解変色するのではないかと思います。
実際塩酸で発色させいわゆる深紅色にすることはやったことがあるので、多分可能で
しょう。ただし、硝酸は取り扱いに注意が必要です。
この方法は焼きにくいネズコ(黒桧、黒部、黒部杉とも言われるヒノキ科植物)にも
使える方法です。(バーナーで焼きにくいため)

しかし私の言っている方法とはまた別の方法で行っている方もいらっしゃるので
参考にしてみてください。
http://www.sanuki-ie.com/event/event-yakisugi.htm
しかし・・・・・これは、焼過ぎ・・・だな・・・。

今回はこのへんで。
では、また。
                                   木風呂-薩摩杉(屋久杉)
 薩摩杉(屋久杉)