死ぬかと思った。今日は本気で死ぬかと思った。
吹雪で目の前が真っ白になったもの。
あんなの、ホワイトアウトか、消火器をぶちまいた時くらいのものである。
そんな訳で、本日も雪の中をバイクでお仕事。
ラリラリラ～とバイクで走っておったのだが、途中で異変が起こる。
グリップヒーターと言って、バイクのハンドルが温かくなる機能があるのだが、それが切れた。
このクソ寒いのに切れた。
狙い澄ましたタイミングでの職場放棄。
卒業式の日に担任教師が旅行に行くくらいの職場放棄である。
そんな状況でこの気温。
そして横殴りの強風。
雪も降ったばかりなので、いい感じで巻き上がって風に乗って叩きつけてきます。
お蔭でホワイトアウト。全く見えん。
これが晴れてお花畑が広がってたらどうしよう。
それでもどうにか仕事をこなしていたのだが、手が寒い。
グリップヒーターの故障で、手が全く暖められません。
更に吹き付けてくる雪で、手に雪が張り付いてきます。
…これは手が、ちょっとヤバいかも。
我慢してたが、さすがにヤバい気がしたかものはし。
悴むというレベルではない。
動かない。というか、動かすとヤバい気がする。
手が濡れた上で冷えて、しかも温まらないから、凍ったような状態になっておる。
しかもその上に雪が張り付いておる。
普通、手についた雪は溶けるのだが、凍った指に張りついておる。
これ、凍傷じゃね？
おいおいおい、そうなのか？
凍傷って、雪山とかで指が凍って切断とかになる、あれだよね。
いやいや、まだわしの指にも為すべき事がある気がする。
さすがに慌てて馴染みのガソリンスタンドで急遽休ませてもらう。
ちなみにガソリンスタンドにも雪が積もってた。
そのくらい、今日は雪が横向きに降ってきております。
とりあえず暖を取らしてもらう事にしたが、急速に暖めない方がいい気がしたので、自分の肌で手を温める。
最初、変な痛みが走った時は凍傷かと思ったが、それを通り越すと痒みがきた。
そこまで来ると、霜焼けの状態。
あとは暖めて少しずつ指を動かしていきました。
最後は缶コーヒーを買って温まる。
時間はかかったが、どうにか復活。
ただ、もうちょっと遅かったら本気でヤバかった気がする。
脳裏に何度も映画「八甲田山」のシーンが過ったが、わしもあのまま外におったら、服を脱ぎ捨てて死んでおったかもしれんのぉ。
仕事を終えて家に帰って、体の芯まで冷えておったのでお風呂。
こういう時のお風呂は格別じゃのぉ。
帰って調べたが、凍傷までは行ってなかったよう。
ただ、あのままだとヤバかったっぽいのぉ。
さすが北海道。仕事してるだけで死にかけるとは、なかなかやるのぉ。