誰が為に鐘は鳴る | かものはしの口遊〜くちずさみ〜

かものはしの口遊〜くちずさみ〜

島根から札幌に来て18年目。相方、娘に猫(雌)も加わり、居場所が徐々に奪われていく様子を口遊みます

夜中に広島から帰ってまいりました。
広島はち~とも雪がなかったっつうのに、ちょっと中国山地に入るともう雪。うちも広島もほとんど同じ経度にあるってのに、なんだこの不公平感は。
道路に雪があればモーグル・上村愛子ばりのテクニックで雪のこぶを乗り越え、氷があれば安藤美姫ばりの滑りっぷりを披露。こんな危機的状況下で車に乗りながらして1人オリンピック~♪と盛り上がれるわしは結構ポジティブじゃのぉ。

戸河内のインターまではよほどの所でなければまだアスファルト色が道路にも見えたので、もしかしたら雪に帰り道を閉ざされるという最悪の事態は無いかのぉと戸河内で息をついたのも束の間、戸河内のインターからいきなり道を埋め尽くさんばかりに真っ白になっておった。なんじゃこりゃぁ?
さっきまで黒かった道がこんな急激に白くなっておるとは。ここは天気の変わり目か?とか思いながら、それでも雪を乗り越えて帰らねばならんので真っ白な道に踏み込んでみる。

…おや?感触がおかしい。雪を踏んだ感触が無い。あのズシッと乗り越えるような雪の重みがハンドルに伝わってこない。
なんじゃこりゃ?と思いながらしばらく走っておったが、ちっとも滑らん。いつもならば秋名のハチロク並みに滑るというのにこのグリップの素晴らしさは一体何事だ?

しばらく走るにつれ、だんだんこの雪の不自然さに気付く。どこまで行っても均一なのである。
そうか、こいつは雪じゃない。塩だ!
滑り止め防止に雪を大量に国道に撒いたのであろう。おかげで全然滑らん。
しかしこの塩の量は一体なんだ?水戸泉が撒く塩とは比べ物にならんくらいどこまで行っても道が真っ白なのである。たぶん一生涯分摂取する塩の量なんぞとっくに凌駕しておるだろうなぁ、これだけ使えば。国交省の仕業か?ナイスジョブ。
あまりに快調なので車中ではGLAYメドレーを熱唱しながら華麗なドライブ。もしこの道が雪道だったら、とても道産子シーサーなんぞ歌ってる場合ではなかったわい。

しかし191号線を進むにつれてだんだん轍が無くなってきた。もしかして、もう塩を撒いてる車に追いつくのか?いやいや。悪いがこの塩無しではわしは雪の上を運転なんぞ出来んぞ?
さっき温度計が「-10℃」とか表示しとったが、もはや中国地方の温度ではない。こんなところで野放しにされてみよ。朝にはそれはそれは立派な氷像が出来ておるわ。

しかし、嫌な予感は早々に現実のものとなった。まだ峠にも差し掛からない深入山で塩がなくなった。いや、真っ白なのには変わらないが、今度の真っ白は大変よく滑る!
よく考えたらここから先は県境までほとんど人が住んでおらん。この道路をこの先通る人間は島根県民くらいなもんである。
誰が遥か彼方の島根県民のために広島の塩を使うものかという思惑だろうか。敵国に塩を送った上杉謙信を少しは見習って欲しい。

仕方がないので残りの40キロばかりは自力で運転。
辛うじてタイヤが塩を拾ってたお陰で驚くほど滑ることはなかったが、その恩恵も次第に弱まり、最後は加藤条治並みに路上を滑るように華麗に滑走。久々に奇跡の生還的な感じを味わったなぁ。


昼は暖かかった。12℃あった。昨夜と20℃も違うじゃないかぁっ!!
バレンタイン前日ということで、仕事先のオバちゃんからチョコをゲット。
どうやら本命チョコらしい。またまたぁ♪と、軽くかわしてきたんだが、友人に聞いたところ結構有名なお店のチョコらしい。
…いやいや、わしにはまだ将来があるし、おばちゃんのために人生棒に振るわけには。

…でも、旦那が遺した遺産は凄いようだし、逆玉を狙うなら千載一遇の機会といえよう。
どうするよ、オレ。