主任の品格 | かものはしの口遊〜くちずさみ〜

かものはしの口遊〜くちずさみ〜

島根から札幌に来て18年目。相方、娘に猫(雌)も加わり、居場所が徐々に奪われていく様子を口遊みます

前の職を辞してはるばる札幌へやってきて早2年と2ヶ月。 それなりの地位を築きながら全てを投げ打って札幌へやってきて、再び丁稚奉公から始まった今の仕事も、ようやく主任試験にまで漕ぎ着ける事が出来ました。 今日は、その面接試験。

 

主任となればさぞ偉そうな気もするが、うちの職場で主任の肩書きが無いのはわしだけと、かなり肩身の狭かった今まで。 まぁ、それでもどうにかなってきたし、主任ってのも案外たいしたこと無いんじゃのぉ…というのは周りの生き見本の方々がよく見せてくれてたから、まぁ問題無いだろう…と、全く面接の練習なんぞしないまま迎えた当日。

面接なんて、入社試験の時以来である。 就職活動の頃は面接の練習もそれなりにしたものだが、今となってはそんな境地は脱しております。 普段の自分を見せてこその面接。 偽った自分を作る為の練習など、何の意味を成すであろうか。 普段の自分を見せるため、あえて何の練習もせず、先輩の助言も全て無視するという潔いまでの姿勢に、面接官もさぞ胸を打たれることだろう…と期待しながら、仕事を終えて面接会場へ。

 

しかし、この期に及んで全く緊張しません。 どうも今、人生を左右するような岐路の上にいる気がしません。 さすが追い詰められると強いかものはし。 この落ち着きようは諦めの境地か、それとも現実逃避でも図ったか。 前の人の面接が終わるまで、会場の外で待っておったんだが、試験の事を考えると緊張しそうだったので、頭の中で『津軽海峡冬景色』を歌ってました。 試験官の方たちもまさか、この状況下で上野発の夜行列車を降りた時を想像しておったとは思わなかったことでしょう。

 

そして、いよいよわしの番。 本番には強い…と信じて扉を開けて、あとは大学時代に見に付けた面接の仕方を思い出しながら受けてきました。

試験官の方がフレンドリーな方だったので、どうにか無事に終了。 とりあえず終わったことに安堵しながら、あまり振り返りたくもありません。 大丈夫、わしなら見事合格してる…と自分に言い聞かせながら帰りました。 だって、頭が真っ白だから