大河ドラマ『風林火山』評価点 | かものはしの口遊〜くちずさみ〜

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島根から札幌に来て18年目。相方、娘に猫(雌)も加わり、居場所が徐々に奪われていく様子を口遊みます

ついに終わってしまった『風林火山』
ううむ、来週から一体何を楽しみに生きていけばいいというんだ。

ということで、アッという間だったのぉ。
ミツが死んでしまったのが最近のような遠い昔の事のような…
板垣が死んだ時には、来週からはどうやって武田は動いていくのか心配したものだが、いやいや、とりあえず最終回。
二回にわたる第四回川中島。見せ場満載で面白かったのぉ。

しかしミツやん。やっぱりこの大河はミツやんだと思います。
この大河の締めも、やっぱりミツやんだったしのぉ。
いやいや、ちりとてちんは要チェックじゃのぉ。

新潟生まれのかものはし。
随分昔に『天と地と』で上杉謙信の大河があって、その後『武田信玄』があって、そして今度は武田の家臣・山本勘助を主役とした『風林火山』
違うだろ、今度は上杉の順番だろ!!と思ったもんだが、結局見入ってしまったのぉ、『風林火山』
秋には人生で足を踏み入れる事は無いであろうと思っていた甲斐へ風林火山展を見にまで行ったし
まぁ、再来年には上杉方の大河『天地人』をやるので、そちらにも期待したいものです。

しかし今回の大河は良かった。
ここ数年で一番良かったかもしれん。
特に配役の妙、脚本、音楽、すべて完璧。オープニングを着メロにしたのなんて初めてだわ。
当初は妙な違和感を抱いた若かりし日の晴信を演じた亀治郎さんの演技。
なるほど、鬼の御屋形様になってからは何故この人を選んだか身に沁みて分かりました。

そしてだんだん胡散臭くなってきた山本勘助。
この2人が額を合わせて話をしている姿など、悪の話し合いにしか見えません。
Gacktや緒形拳のいる上杉方の方と、どっちが正義の味方か分かったもんじゃありません。

しかし、そんな濃い役柄がピッタリとハマった晴信&勘助コンビ。
それに脇を固めた俳優陣。
謎の多い勘助の人生ということで脚色のある分面白さもあったのか、非常に魅力的な話が続いて面白かった。
…まぁ、何度か「なんだこりゃ」みたいな話もありましたが。

そんな訳で終わってしまいましたなぁ。
ううむ、『天地人』の時には、今回のキャストを出来る限り使いまわして欲しいもんですのぉ。
…ただ、上杉謙信は渡辺謙さんでお願いしたいもんですが。


ということで、毎年恒例のかものはし的評価点をば。


【大河ドラマ『風林火山』かものはし的評価点】

ミツ / 貫地谷しほり 8.0
わずか3話の登場だが彼女無くして風林火山は語れない

板垣信方 / 千葉真一 7.5
勘助や晴信さえも凌ぐ存在感を見せる辺り千葉真一は計り知れない

武田晴信(信玄) / 市川亀治郎 7.5
歌舞伎仕込みの鬼の形相は、テレビ的には放送事故

山本勘助 / 内野聖陽 7.5
これだけ地味な役どころを魅力的に演じた演技力はさすが

宇佐美定満 / 緒形拳 7.0
敵方でこんな素敵な脇役を演じられても困ります

三条夫人 / 池脇千鶴 6.5
悪女・三条夫人の印象を覆す、寂しくも強い姿に惹かれた

村上義清 / 永島敏行 6.0
わしのイメージしてる村上義清は正にこんなかんじ。

長尾景虎(上杉政虎) / Gackt 6.0
違和感がありすぎて、違和感を感じなくなってしまった

真田幸隆 / 佐々木蔵之介 6.0
戸石崩れ以外は、美味しいところは全部勘助に奪われた感

武田信虎 / 仲代達矢 5.5
ミツを殺した場面では、さすがのわしも殺意を抱いた

甘利虎泰 / 竜雷太 5.5
彼の印象以上に、怒りの晴信の「あ~ま~り~」の印象が強い

小山田信有 / 田辺誠一 5.5
田辺誠一が小山田を演じて、まさかこの程度で終わろうとは

太原崇孚雪斎 / 伊武雅刀 5.5
勘助が雪斎に似てきた時に、初めて偉大さに気付いた

北条氏康 / 松井誠 5.5
甲斐の晴信、駿河の義元と並べると一人だけキャラが薄かった

由布姫 / 柴本幸 5.0
晴信と勘助を魅了した由布姫も、わしは魅了させられなかったようだ

寿慶尼 / 藤村志保 5.0
未だに「あほぅ」が忘れられない

矢崎平蔵 / 佐藤隆太 5.0
この重い大河の中で、一人痛々しいまでに青春を駆け抜けたで賞

今川義元 / 谷原章介 5.0
谷原さんの大河での扱いはいつも微妙な気がします

武田信繁 / 嘉島典俊 5.0
兄の異常な威圧感の前に名臣・信繁も影が薄かった

諏訪頼重 / 小日向文世 4.5
小日向さんが演じる時点でああいう最期は目に見えていた

伝兵衛 / 有薗芳記 4.5
まさかこのオッサンにまでメロドラマが用意されていようとは。

萩乃 / 浅田美代子 4.5
大河「武田信玄」の時の八重を思えば女神にさえ見えてきます

リツ / 前田亜季 4.0
前田亜季も大きくなったのぉ…という感想しか…

小笠原長時 / 今井朋彦 4.0
この大河を代表する見事な小悪党ぶりを披露



最後、ヒサの元へ帰ろうとして力を振り絞り、倒れた平蔵。
そして戦利品漁りをしていたおふく。
平蔵もヒサや子供たちの下へ帰れなかったのかのぉ…と心配したが、よく考えたら、手負いの鬼美濃を救ったのもおふくだったのぉ。
きっと平蔵は、おふくに助けられて、ヒサのところへ帰るのでしょう。
…そう信じないと、やっぱり寝覚めが悪いしのぉ。

そして「天地人」に出てくれるに違いない。そう信じよう。


そんなこんなで、来年の大河は『篤姫』

…見るんかなぁ、一年間見られるかのぉ、わし。
本を読んだが、何だか一年間長そうじゃのぉ…
宮崎あおいや堀北真希は好きなんだが、大奥を一年間見られるかのぉ。

まぁ、「功名が辻」の時もそんな感想漏らしながら見ましたが…