3日土曜日

明日香村の万葉文化館で

講座を受けました

 

庭には紅梅が咲き写真を撮る人も

 

講師は阪口由佳さん

 

声がよく通り聞きやすく

平易な言葉で分かりやすい

 

歌を詠むときの抑揚も

詠み人の感情が伝わるようです

 

万葉集と記紀から

 

16代仁徳天皇と21代雄略天皇の

人物に迫る内容でした

 

恐れ多いけど敬称を省きます

 

雄略は

万葉集巻一の冒頭の歌を詠んでいます

 

有名な

「籠もよ み籠持ち」で始まる雑歌です

 

 

「そらみつ 大和の国は

 おしなべて われこそ居れ

 しきなべて われこそませ」

 

大和国を治めている王であることを

宣言しています

 

編者は

雄略を王権発達史上の英傑であることを

意識して冒頭にしていると考えられます

 

古事記の雄略は

各地で出会った女性との関わりを

中心に採録されています

 

若日下部王への妻どい

「いくみ竹 いくみは寝ず

 たしみ竹 たしには率寝ず

 後もくみ寝む

 その思ひ妻 あはれ」

 

後に皇后となる若日下部王へ

塊って生える竹のようには寝ず

重なり茂る竹のように寝ず

後から共に寝たいと思う愛しい妻よ

 

赤猪子の忠誠

「御諸の巌白梼が下 白梼が下

 忌々しきかも 白梼童女」

 

初瀬川で出会った女性 赤猪子

雄略から近いうちに妻にするから

嫁がずにいなさいと言われました

 

雄略の命令を守り続け

年老いてしまいました

 

それを知った雄略が贈った歌です

 

金鋤の歌

「媛子のい隠る岡を

 金鋤も五百箇もがも鋤き撥ぬるもの」

 

乙女が隠れている岡を

スコップが五百ほどあれば鋤き払うのだが

 

春日で雄略の行列をみた媛子が

驚いて岡に逃げて隠れたときに詠んだ歌です

 

古事記では「歌う天皇」像がうかがえます

 

では

日本書紀の雄略はというと

 

異母兄の白彦皇子の殺害

従兄弟の押磐皇子と御馬皇子の謀殺

 

吉野行幸で大津馬飼を斬った

 

葛城山で一言主神と出会った

 

葛城山の猪


他にも

誰々を殺害 高麗を撃破など

恐ろしく勇ましい記述が多くあります

 

日本書紀と古事記では

異なる雄略像が浮かび上がってきます

 

では仁徳はどうか?

 

それは次回に・・・