女性の舞踏家の方が衣装のことをツイートしてらして思うことがあったので。
たまに衣装のことを褒められる。
オイリュトミーの場合、あらかた型は決まっているので、その中での工夫ということになるが、私は型紙から自分でアレンジをしている。
色はできるだけ、草木で染めている。
大自然から、色を頂く。
チェロソナタの衣装は、丁子で染めた黄金色。
アイヌで来た衣装は、蘇芳染め。
ワルツの衣装は、茜染め。
近くの公民館の体育館位の畑を、鍬で耕した。
山の達人に、日の短い山中で、効率良く、しかも最小の力で鍬を振るう身体の使いようを学んだ。
「そんな身体の使い方じゃあ、山ん中じゃ死ぬわ。」
裸足でも良かったけれど、地下足袋はなくてはならない愛用品だった。
棉に葉巻虫が大量発生した時には、木酢液なんかじゃ間に合わず、全滅を覚悟でそのままにするか、殺虫剤を撒くか。
ということで、一匹ずつ、大量の葉巻虫をこの手で直に潰して殺し、あの世へ送った。
棉という植物繊維は藍とは相性が良いけれど、草木で納得のいく質で染めるのは大変な手間だった。シルクの衣装を染めた時には、わかっていたといえばわかっていたけれども、あまりの簡単さに絶句。
私の衣装はそんな経験を背景に持つ衣装なんだなぁと思った。