「猫と毛糸玉」って昔から定番の構図ですよね。
猫ちゃんが毛糸玉で遊んでいる。ふわふわ同士がたわむれる光景はかわいいですよね!
獣医師がこれをみると、
「やめてくれー!!!」と叫びたくなります!!!
私も猫を飼っていますが、ヒモだけは気を付けています。
なぜヒモがそんなにいけないのか?
それは腸閉塞を起こした時の危険度が非常に高いからです!!
ヒモ状異物は、詰まったときに腸を手繰り寄せてしまいます。
すると下図のように、「アコーディオン状」になります。
発見が遅れると、谷間の部分が壊死を起こし、腸に何か所も穴が開いてしまいます!
(腸穿孔のリスク!)
さらにヒモ状異物は手術も大変です。
通常の異物は一か所の切開で摘出できますが、ヒモ状異物は腸を何か所も切開して摘出します。
(大手術のリスク!)
<実例紹介>
猫のMちゃんは「ひどい嘔吐と元気消失」で来院しました
お腹を開けると、この通り!
腸管がアコーディオン状になっています↓
さて摘出手術の開始です。
Mちゃんの場合は、図のように胃から腸までヒモが詰まっていました。その為、胃や腸を10か所も切開して、ヒモを摘出しました。
摘出されたヒモです。おもちゃに巻き付けてあったものでした。
Mちゃんは少しの入院の後、元気に退院できました
猫飼いの皆さん、ヒモだけは気を付けてくださいね!!