「猫の便秘はすさまじい」という事実をお伝えします。

 

猫には巨大結腸症という特有の病気があります。

 

結腸は便を形成する部位です。

 

この結腸を動かす神経の異常で、結腸の動きが悪くなります。

 

すると結腸が収縮できなくなり、便が蓄積し、結腸が巨大化します。

 

百聞は一見に如かず。巨大結腸症の猫ちゃんのレントゲン写真をお見せしましょう。

 

どこがウンチか分かりますか?

正解は、青ラインで示した部位全てです!!

 

お腹の半分くらいが糞の塊になっています!!

 

<巨大結腸症の治療法>

 

巨大結腸症の治療法は内科治療と外科治療に分かれます。

 

内科治療では様々な薬が用いられます。

こちらのモビコールという薬は、人間の小児科用の便秘薬です。

最近猫に応用されるようになりましたが、評価の高い薬です。

 

 

しかし、やはりお薬だけで治らない子も多いです。

 

その場合は、「結腸亜全摘」という手術をします。

この手術は、糞塊が貯まった結腸の大部分を摘出するという手術法です。

 

え?結腸を摘出して大丈夫なの??

 

ご安心ください。大丈夫です。

一カ月程度、下痢や軟便が続きますが、その後は通常のウンチがでるようになります。

猫の適応能力恐るべし、、、

 

お腹を開けると巨大な結腸が出現しました。こんなに糞が貯まっています。

 

イラストの青いラインで示すように結腸の大部分を切除します



 

 

切除後に小腸と結腸の切れ端をつなぎ合わせます。

この縫合が少し難しい手術です。

 

<まとめ>

猫は便秘になりやすい動物です猫オッドアイ猫黒猫

 

最近、便秘気味?と思った際はよく観察してください。

特に多頭飼育の場合は気付くのが遅れがちですのでご注意くださいね。