動物を飼っている方なら、この病気は知っておきましょう!!

 

猫のCちゃんは、「ほっぺが腫れている」「膿が出ている」とのことで来院されました。

 

確かに頬が腫れて膿が出ています。

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獣医師には見た目一発!

これは歯根膿瘍(しこんのうよう)という病気です!

 

<歯根膿瘍って?>

これは猫に関わらず、様々な動物で見られる病気です。

 

歯周病などが原因で、歯に細菌感染が起こる

→歯根に膿が貯まる

→膿は体の外に出ようとする

トンネルができて頬や歯茎に穴が開いて膿が出てくる

→飼い主さんびっくり!ポーン

 

頬に出てくるトンネルを外歯瘻(がいしろう)、歯茎に出てくる場合を内歯瘻(ないしろう)と言います↓

 

歯根膿瘍の治療は、原因歯の抜歯が原則です。

原因歯を特定し、抜歯をすれば完治します。

 

原因歯の特定がポイントですが、これはCちゃんの治療をご覧ください。

 

<Cちゃんの治療>

歯根膿瘍の場合、膿の排出部位から、歯周プローブを差し込みます。

 

歯周プローブの行きつく先が、原因の歯と推定されます。

 

歯周プローブとは歯医者さんで見るこれです↓

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頬の傷からプローブを差し込むと、、、丸で囲った歯が原因のようです。

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今回は念のため、CTを撮りました。

CTはすごいです。このように顔面の骨を3Dでみることができます!

 

やはり丸印の歯の周辺が、顎の骨が破壊されています。原因歯で間違いなさそうです。

 

歯の特定が済んだら、あとは抜歯をしていきます。

抜歯をすれば歯根膿瘍は完治します。

 

抜歯から二週間後。

Cちゃんは本来の凛々しい、精悍な顔つきに戻りました。

お疲れさまでした拍手拍手

 

 

 

冒頭で述べたように、この病気は様々な動物で見られます。飼い主さんは覚えておきましょう上差し
 
ハムスターの場合はこのような感じ