若いワンちゃん、猫ちゃんが来院したとき、
必ずタマタマを触ります
潜在精巣(せんざいせいそう)という病気を見つけるためです。
潜在精巣とは、本来は陰嚢(ふくろ)にあるはずの精巣が「そこにない」という病気です。
精巣は発生の過程で、お腹の中➡鼠径部(お股)➡陰嚢と移動していきます。
しかしその過程が途中で止まってしまい、
ゴール(陰嚢)にたどり着けないことがしばしばあります。
潜在精巣の場合は特に早期の去勢手術が望まれます。
それは潜在精巣は、将来的に癌(がん)になる確率が高いからです
去勢手術をしてないワンちゃん猫ちゃんの飼い主さんは、
すぐにタマタマの数を確認してください!
二つ無い場合は、すぐに病院へいきましょう!
それほど難しい手術ではないので、怖がらないで受診してくださいね。
<実例紹介>
Cちゃんの場合
Cちゃんは生後6か月の男の子です
去勢手術を検討していましたが、「潜在精巣」でした
右の精巣がありません!
Cちゃんの場合は鼠径部の皮下にもないので、
精巣はお腹の中にあると推測し開腹しました
すると!膀胱の裏に精巣がありました!
珍しい手術ではありませんが、
お腹から精巣がでてくるのにはいつも違和感を感じます。
血管の処理などをして摘出完了です
普通の去勢手術よりも傷口は大きいですが、
傷が治れば何の問題もなく生活できます
帰宅前のCちゃん。お疲れ様でした
余談ですが
最近はエリザベスカラー(首に巻くやつ)ではなく、
エリザベスウェアで帰宅してもらうことが多いです
見た目も可愛らしく、ストレスが少ないので飼い主さんに好評です