ウーパールーパーは1985年にテレビCMの影響で大ブームになりました
元々は実験動物であった彼らですが、
その愛くるしい動きや見た目?から現在でも根強い人気があります
ウーパールーパーは商品名(ニックネーム)で、正式名称はアホロートルといいます
アホロートルはサンショウウオの仲間(両生類)で、一生を水中ですごします
元来はメキシコあたりが故郷ですが、実験動物やペットとして繁殖されています
さて、そんなウーパールーパーですが、
動物である以上病気になることがあります
病気になったら行くのは、そう、動物病院です!
<実例紹介:ウーパールーパーの治療>
「ウーパールーパーも治療できるのか!?」と驚かれます。
検査には限界があり、まだまだ情報は少ないのですが、治療は可能です。
こちらのウーパーちゃんは元気がないとのことで来院されました
全体的に動きが鈍く、体色もくすんでいます
またエラに水疱(水ぶくれ)ができていました
幾つか検査をしましたが、残念ながらはっきりとした異常はでませんでした
原因は不明ですが、
両生類には「感染症」が多いため抗生剤を投与することにしました
また脱水をしている様子があったため点滴もすることにしました
ウーパーちゃんにどのように
薬を投与して、点滴をするのでしょう??
「両生類は皮膚から水分をたくさん吸収する」という性質を利用します
両生類用に点滴を薄めて、その中に薬剤を投与します。
すると水分と一緒に薬剤が吸収されるのです(これを薬浴と言います)
哺乳類用の点滴は両生類には「濃すぎる」ので薄めています
その中に薬剤を混ぜているので青色になっています
この中に30分ほど浸かってもらいました
薬浴中のウーパーちゃん
ぷかぷか、とろーん
飼い主さんへ薬液をお渡ししてお自宅で実施してもらうことにしました
しかし、残念ながらこちらのウーパーちゃん、
後日天国へ召されたとのご連絡をいただきました
飼い主さんが折角病院へ連れてきてくれたのに、残念です
今後より研究がすすんで、様々な検査や治療ができるようになることを祈るばかりです
今回のケースでは残念な結果に終わりましたが、回復してくれる子もいます
ウーパーちゃんの飼い主さんは異変に気づいたら病院へ行くことをご検討ください
それがウーパールーパーの医学の発展につながると思います!
よろしくお願いします。