この3回のリブログを4年前の初めから読み直して頂けると、「何故、個展をしようと思い立ったか」という流れがご理解いただけると思います。

 

結論から申しますと、このままでは実用印章とその美はなくなってしまうと思います。

その美が大切で、その美は実用印章製作のなかから生まれた市井の美であります。

実用印章製作の鍛錬がなければ、決して生まれてこなかった美であります。

民藝でいうところの「用と美」の関係に至ります。

実用印章製作ぬきの実用印が市場を闊歩しだしてから、そう短くはありません。

今は、隙間産業ともいえるデザインに注目して、パソコンデザインを主流に絵や文様とのコラボから、輪郭をいじっての商品に変わってきています。

それは、正円という禅でいう円相を放棄して、また文字で勝負できなくて、消費者の目先を変えていこうとするパフォーマンスでしかありえません。

要は、実用印章製作の土台無き印章、換言すると魂無き印章と言えるのではないだろうか。

また、それは流行りであります。

印章史を見ても、それがうかがえます。

しっかりしなければならないのは、実用印章製作の技術者たちだと思います。

印章業者はカタチを変えていく事が出来ます。

それは、商売だからです。

しかし、技術者はそうはいかないのではないだろうか。

そんな、自問自答からの昨年に続き個展を開催します。

 

https://exhibition.mitamura-inshouten.com/

 

ご高覧よろしくお願い申し上げます。