明日から出張です。
第32回技能グランプリ「印章木口彫刻職種」の競技委員として九州の小倉に行って参じます。
何か静かなんで、自分のできることは発信力だと思い、あらゆるところで「技能グランプリがありますよ!」「13名の選手が熱き戦い!」「ライブ配信ありますよ」と思いっきり宣伝しました。
何で?業界は宣伝しないのだろう・・・。
職人は静かにじっと印面を見つめる
いつの時代やねん!
そんなことを発信しながら、自分が選手であった時のワクワク、ドキドキ、ズキズキな感覚を思い出しました。
グランプリに出場しますと講習会で宣言。
課題が発表されると、寝ても覚めても頭から離れない課題との格闘
何度も練習しないといけないのですが、
なかなか下請け仕事、組合行事、技能士会行事や学校訪問などなどで
グランプリで1位になれなかった敗者の言い訳なのですが、板挟みというか
今はそういう圧もないのだろうが、
新年会や新春旅行は参加して当然の空気がありました。
30代は若くないのかもしれませんが、業界でははなたれ小僧
圧にいつも負けて、いろんな新年会で二日酔いになっていました。
一番圧に負けていた時は、課題の練習を一回、一作品が出来ただけの時もありました。
今はグランプリ会場へ行くのは個人でバラバラのようですが、
私の頃は、大阪府選手団の結団式があり、グランプリ開会式前日入りするために、新大阪の千成り瓢箪前(知る人は知る待ち合わせ場所)に集まり、東京や島根に行きました。
東京駅地下の「ニュー東京」で夕食を共にし、千葉県のホテルに移動。
最初は、神田神保町付近の安宿であったように記憶しています。
ホテルに着くと、寝るだけなのですが、興奮している神経はなかなか睡眠してくれず、思わず起きて印刀を研ぎ直したこともあります。
翌日は会場に、「みんな自分より上手く見える」という感覚や会場の雰囲気にクラクラします。
競技が始まると、音のみがします。
こんなに早く、印刀で彫り始めている・・・自分は字入れの途中だ・・・ああ・・・
・・・・
そういうワクワクやドキドキ、ズキズキをもっと多くの人、まずは同じ印章職人に伝えるべきです。
業界がピンチな今、メーカーや問屋さん、業界団体・・・いろんなところがホームページを持っています。
選手を募集したり、ライブ配信のコーナーをつくったりと、いろんな発信ができるはず・・・なんせ印章文化を守ろうと叫んでいるのだから・・・それを守るには、職人や技術を大切に社会に向けて接点づくりをするための情報を発信しなければならないと私は思うのですが・・・
■ ライブ配信はこちらから!>>https://worldskills.jp/live/
印章の競技日程時間は
24日(土)9時から17時(打ち切り17時半)までです。