久しぶりにテレビ朝ドラ「まれ」のお話しです。

塗師家のおかみ仕事からパティシエに専念できる環境になった希は、ママさんパティシエコンテストに出場し、世界一どころか今の自分の水準の低さをいやというほど思い知らされました。

姉弟子の陶子さんから「女としての幸せを築いたのだから、地域の人から愛されるケーキ屋さんケーキで、もうこのままでいいんじゃない。」と言われショック叫びを受けます。

意地悪な姉弟子(先輩)に見えるかもしれませんが、職人目線でモノを言うと、その通りだと思います。

パティシエとしての技量を磨くことに専念し、わき目も振らずに修業し、フランスにまで行きさらに修行を積んでいた陶子と、その才能があるのかもしれない希ですが、8年もその道から外れ、他の努力はしたが、パティシエへの努力は何一つしなかった希とは、比べ物にならないくらいの距離が開いて然りだと思います。

テレビ的には希を応援したいのですが、この場合意地悪そうに見える陶子さんの言っていることが正しいと思います。

通常、職人がその道の第一線から外れお遊び的にそれをしていると、感性が鈍ります。

その道に戻ろうと思うと、倍、いや3倍も5倍も努力しても無理というのが実情ではないでしょうか。

これは職人なら誰しもわかることだと思います。

みんなが他ごとをしている間に一生懸命技術を磨く、それにより自分の技能が保てるのです。

もう一つ工夫とさらに努力をすることで、やっと上に行ける・・・どんな職人の世界もそんなに甘くはないという事だと思います。

どちらをとるかという選択を常に問われますし、自分に甘くなれば、すぐ横から抜いて行かれます。

「第63回大印展」(大阪府印章業協同組合主催)の締め切りを明日に控え、フェイスブックやブログで晩くまで、頑張っておられる姿がアップされています。

いつも思うのですが、こういう展覧会や競技会、グランプリの風景や企画としてのお話しは、よく聞き及ぶようになったのですが、その印影の素晴らしさ、他のモノをなげうって、作品作りに没頭したその印面の素晴らしさ・・・技術のなんたるかが・・・積極的に取り上げられないことに昔から業界に対して不満を抱いておりました。

昨日もまた、大阪の某市役所から印相体の印影のどちらが上か?というご質問を頂きました。本当に、どちらが上かきっと印章業界の方も分かりにくい醜い印影ナゾの人でした。

そういう物と比較し、これが日本の最高水準だと競技会等の作品を大々的に宣伝することが、必死に苦労して技術を磨いている職人さんに光ひらめき電球を当て、正しい印章とその文化普及の為になると思うのですが・・・

大印展に出品頂けるみなさまへ

誰かの為でなく、ただ場をにぎやかにするためだけでなく、自分の為に・・・

最後までくじけずに悔いなきように頑張ってください。

締め切りは、明日10日の消印有効です。