202105-268:カリスマオーナーのいいわけ | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。


むかしむかし。15年お世話になった同族企業のカリスマオーナーが、記者会見で「悪気でやったわけではない」と敗者のひとこと。
本社ビル4階にある執務室で雲の上の最終決裁者として意思決定されているときには、絶対に存在しなかった言い訳です。幹部社員はオーナーから責められたときに、「悪気でやったわけではありません」と口にして情状酌量を期待することはありませんでした。そのような戯言が通じる訳がありません。社内で何十年間にわたり封印されてきたフレーズです。大将が初めて公の場で口にしました。
本社従業員にとっては体育館で玉音放送を聴くような異常事態でした。

時代が変わる節目でした。