大事なことは授業料を払って学習しています | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。

サラブレッド馬の競争に投票して儲けた話は若い頃から職場の先輩や上司から酒席でよく聞かされました。損した話は話題になりません。皆さんたくさん損しているのでいまさら情報共有は必要ありません。そういう中で、今はシェアハウスが話題になっています。1億円~2億円を銀行から借り入れ、物件を構築し仲介業者は30年借り上げ、業者からの毎月の家賃収入が銀行の借入返済額を上回るという儲け話です。毎月100万の返済よりも、30年保証された家賃収入の方が多いということで、勤め人は本業のサラリーが増額されなくても、勤め先が倒産しても、粗相をして降格減給、解雇されても30年間は暮らしていけるというバラ色のライフプランです。

ところが、30年保証の仲介業者が倒産した場合、毎月100万の銀行返済だけが残ります。シェアハウスを処分して返済に充当しようとしても、価値は目減りしています。そもそも家賃収入が止まった時はシェアハウスを換金して利を得るまたは損をしないというノーリスクの儲け話は、レアケースでしょう。ハイリターンの甘い誘惑にはハイリスクという自己責任が必ずおまけについています。

カネを預けた業者がいなくなって、巨額のカネがなくなったという被害者の話が紹介されるたびに思います。だまし取られるほどの大金をこの人がもっていたのかと、驚きます。中には優良企業の勤め人ということで金融業者が会社を辞めたら払えきれない額のカネを貸したのかもしれません。

 

どこかのアンケートによると、貸したカネが返ってこなかったという経験を80%以上の人がお持ちです。他人にカネを渡して儲けを得るというのはさらにハードルが高いということを、カネ儲けのプロという人たちにカネを振り込んだことのある人はそれなりの授業料を払って学習しています。