ITバブルの頃、ソフトウェア業界では毎日シングルバイトのヒト買い(外資ヘッドハンター)が、どこからか入手した従業員名簿を使ってこまめに誘いをしていました。
当時SE(システムズエンジニア)という高度情報処理技術者は売り手市場であったので、麹町あたりの家賃の高そうな人材紹介所に誘われていました。金髪の受付嬢に案内されてノンジャパのハンターと個室で面談、もちろん英語でしっかりと受け答えができないと、現職を超えるオファーは期待できません。
英語が堪能な技術者の転職の敷居は低いことがわかります。
商人にとって外国語ができるということは、女性の容姿と同じくらい、七難を隠します。欧米の企業が日本で商売するときには日本の市場を知る日本人幹部従業員の採用は必須です。この従業員が欧米人と世界観や言語を共有できれば、外資経営者は日本市場参入に確かな一歩を踏み出すことができます。
そういう需要があって、当時は連日ヘッドハンターが新宿や渋谷のIT企業の従業員に誘いをかけていました。
高度情報処理という業種は、陳腐化のスピードが速いので、常に新しい技術を学び、生み出すという不断の精進が求められます。これを怠ると段ボール1個に私物をいれてオフィスを去ることになります。
他人の倍以上の努力は惜しまないが、他人の思惑で自分の近未来が方向付けられることを嫌う人がどこの社会にもいます。そういう人たちは、起業を選びます。生活費の確保の不安など先行きキャッシュフローでの不透明感はありますが、左遷・解雇など理不尽な人事とは無縁の環境を手に入れることができます。
これが、長い目でみると、健康寿命の引き延ばしに効果があるはずです。
自分なりの起業には結果がでていないので、値の評価できませんが。
吉野輝一郎