期待される歴史観 | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。

団塊の世代の少年時代は、受験戦争という戦いがありました。大学は狭き門でした。当時は集団就職がまだ残っている時代で、大学に進学したのは同世代の15%だったといいます。日本経済の高度成長をリードしてきたのは15%の大卒だから「80-20の法則」があてはまるということもできますが、日本の社会を支えてきたのは残りの85%(大部分は中・高卒)であることも否定できません。

日本経済をリードしたのは、団塊の世代ですが、主役は85%の人たちということです。中央大学20億円使途不明金に端を発した学生による大学民主化運動(全共闘)を、当時のメディアは「大学紛争」と報道し、現場にいた東大生女性歌手は、「全共闘はファッションでロックコンサートのように楽しかった」と思い出を語りました。

結局、60年70年と日米安保条約の節目に起きた学園イベントは、少数の大卒が演じたのもので、団塊の世代のマジョリティは、まじめに働く善良な国民ということでした。

これが期待される歴史観なのでしょう。

吉野輝一郎