昔々、IT企業で、3回仕切りなおしをしてやっと上場した会社がありました。
この会社の経営者はいつの間にか、初心(きらりと光る中堅ベンチャーを目指す)を忘れて、この業界では大企業であると勘違いをはじめました。
会長と社長が、それぞれ社有車に専属のドライバーと秘書を配置して、会長と社長のダブルキャビネットで会社を運営しています。当然、ランニングコストは高くつきますので、社員の福利厚生や人件費をカットして経費削減を断行し、株価対策をしています。
社員のモラルはさがり、意思決定にはグレーな臭いが漂います。経営者は利益確保のみに関心を持っていると公言し、業績下方修正も株価下落も織りこみ済みです。
結局、この会社は証券マンが経営権を握ったところで、リーマンショックの大波をかぶり、沈没しました。