大きな獲物は入りませんから | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。

まもなく、いろいろな職場に新入者社員が入社前の研修も含め出勤し始めます。


磯子の急な坂を上った所にそびえていたホテルが解体され、赤坂の丹下健三氏設計のホテルも消滅。1000室超の都市ホテルで育ったホテルマンは、フロントカウンタに100人の行列ができても淡々とチェックインをこなします。この二つのホテルで仕事を覚えた従業員はきっとどこかの職場で今までとおりに暮らしていることでしょう。


50室程度のホテルでは、従業員は部門を超えて雑多な業務を器用にこなしますが、短時間に100人をさばく瞬発力は、期待できません。未知の領域でやったことがないことを、本番で任せるわけにはまいりませんし。

したがって、1000室を超えるホテルは、小さなホテルしか経験したことのないホテルマンには円のない職場となります。小さな入れ物には、大きな獲物は入りませんから。