団塊世代のジュニアには頑張ってほしい | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。

昔、南フランス、アクサンプロヴァンスに1週間ほど独りで出張したことがあります。週末は予定がないので、気楽に食事をどこでしようかと、街のなかを歩き回りました。日本料理屋に入ったときは違和感を覚えました。


お品書きが、フランス語と英語と日本語なのですが、お新香となるところがキムチになっていました。従業員は全員日本人のような顔をしていたので日本語で話しかけたら通じませんでした。


老舗日本料理店もどきの看板を掲げた東アジアの半島の人たちの職場でした。日本人がミュンヘンで中国料理店をやるようなものです。キムチをメニューに見つけ、ウェイターが日本人でなかったので、出てきた料理もいわゆる和食ではないような感じがして、居心地がよくありませんでした。


ホテルに戻って、ふと思ったのは、なぜ、南仏の目抜き通りの和食屋が日本人ではないアジア人がやっているのかでした。焼き肉料理ではなく、他国の料理を商売のネタにしている理由は、和食のほうが高単価で利益率がいいからだろうと思いました。当時、欧米での和食は割高でした。


しかしながら、そのとき疑問を持ったのは、人口が日本の半分程度なのに、海外での露出度が日本を上回っていることでした。日本人が負けている。日本人は内需だけで十分なので、苦労して海外に職場を求める必要がなかった時代であったのかもしれません。当時の日本人ビジネスマンはジャパンアズナンバーワンとかいわれ、壇ノ浦で敗れる前の平家のような勢いがありましたから。


アメリカ合衆国の圧倒的な経済的優位性がなくなってしまった昨今、そろそろ、団塊の世代のジュニアに、彼らの父親が若い頃頑張ったように、活躍してもらいたいものです。団塊の世代の親たちは、第二次世界大戦で米国に負け、団塊世代自らは経済戦で、定年退職前に欧米に負け越してしまいました。


団塊の世代の負債が重たいでしょうが、ジュニアたちには、ぜひ捲土重来を期してプラ転して勝ちにいってほしいものです。