温故知新 | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。

子供の頃読んだ源氏と平氏の合戦の物語で、清盛亡き後の平氏が義経率いる源氏に負けた理由を覚えています。平家が朝廷の暮らしにどっぷりつかり武士としての本来の軍事力を失った結果、源氏の武力に負けたというものです。


現在放映中の大河ドラマで、藤原摂関政治から武家政治へと政権交代の軌跡が展開されています。そのなかで、「歌舞音曲」を嗜まない番犬に国の政をまかすわけにはいかないといいます。政権交代に平氏が藤原氏と「歌舞音曲」の世界で対等に渡り合うために高い教養がもとめられました。


平氏が都で武家政治の確立をめざしているなかで、関東の源氏は武闘派として軍事力を増強していました。歌や舞や書に研鑽して朝廷での地位向上と、貿易による経済力で頂点をめざした平氏に、源氏は最重要課題ではない武力で対決しました。平氏が負けたのは仕方ないのかもしれません。