失敗したときの予想外の潔さが気になります | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。

命がけで働く人たちは、失敗に慣れているそうです。
ハイリスク・ハイリターンを好む人たちは、ハードルの低い仕事を選ぶ人より失敗する確立が高いはずです。ハードルの低い仕事が、常にローリスク・ローリターンであるとは限りませんが、ローリスクの安全策をとったにもかかわらず期待する結果が出なかった場合は、ネガティブサプライズになり落ち込みます。

失敗に慣れている人たちは、ハードルの高い目標を達成するため、常に能力の限界まで自分を追い込んでいるはずです。しかし、仕事を依頼する側には不安があります。失敗に慣れている人たちが蓄積してきた失敗件数の多さが気になります。任せて安心というわけにはいきません。難易度の高い仕事が成功すると大きなリターンを楽しむことができますが、失敗したときの彼らの予想外の潔さが気になります。

リスク優先の投資家は、失敗に慣れている人たちには投資しません。失敗した件数が多いからです。命がけで働くプロと付き合うには高額な費用がかかりますが、その分、見返りに上乗せが期待できます。


リターン優先の投資家は、失敗を気にしません。小さく負けて大きく勝てばいいと考えてるからです。失敗の件数より失敗と成功がもたらす損益額に関心を払います。

まだまだ続く経済不況のなかで、多くのサラリーマンにとっては勤務先の消滅またはリストラが対岸の火事ではなくなっています。昨日はエルピーダメモリーが創造業では過去最大の負債総額を計上して倒産宣言、上場廃止の決定を受けてストップ安でした。


不安と危険に満ちた世の中で、生き残っているわけですから、私たちも「命がけで働く、失敗に慣れている人たち」と同じ土俵の中で暮らしていることになります。ドッジボールのコート内で、敵が投げつけるボールを避けるために必死に逃げ回っているだけかもしれませんが。