このままではいずれ破綻すると予感し、居心地のよかった大手企業を早めに辞めた知人がいます。
この人の予感は現実になりました。しかし、現実になるまで17年かかりました。辞めずに在籍した同期の何人かは取締役になっていました。取締役になった者は、退任直前のある日、役員として経営責任を問われ、辛い毎日を迎えることになりました。
辞めた後の17年間、勇み足であったかもしれないとの思いは多少あったでしょうが、ようやく当時の予感が的中し、知人は想定された危険を回避しました。自身の状況把握能力と意思決定の的確さが証明されたことに達成感のようなものを味わったことでしょう。
運悪く、優位性に劣る会社になってしまったが、もしかしたら何かのきっかけで盛り返すかもしれないと期待して、将来性に不安のある会社でじっとがまんするのは、下がりすぎて売れない株を塩漬けにしている個人投資家に似ています。
投資アドバイザーは、投資は時間を買うことなので、なるべく早く塩漬けをやめて別の有望な銘柄に乗り換えることをすすめてくれます。失速したメダリストに最後まで付き合うより、先頭集団にいる元気のいい(たとえ無名で実績はなくても)ランナーに投資したほうが、投資効率が高いということです。