内部抗争 | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。

やっと政権が変わり世の中が前年よりよくなるかもしれないとう期待が、小沢幹事長の4億円で不透明感がでています。JALの株価は2円になり、JALのOBへの企業年金支払い継続のために公的資金が充当されてしまうという不公平感もあります。


衆院の与野党の抗争は、衆院解散によって結果がでます。この国の支配者層(政権担当者)の内部闘争では、参加するのに命をかける必要はありません。先進国における社会主義や共産主義革命の現実性はいまやほとんど存在しませんが、その成立過程では、内部闘争は理論闘争ではなく生命をかけた権力闘争でした。

有名なのは、スターリンとトロツキーの覇権争いです。革命で手にした権力を反動勢力から守るという名目で、スターリンは党内の対抗勢力を粛清しました。党員として究極の選択を迫られる場面があります。内部闘争により、党が分裂すると革命が頓挫してしまうという危機に直面したとき、トロツキーは党存続を選び、党派闘争を休止しました。その結果、スターリンの覇権は延命。外圧による党崩壊の危機が去ると、時の権力者は党内権力闘争を再開、ライバルを粛清しました。

党崩壊の危機に際して、内部闘争をやめ一致団結して難局を乗り切ったとしても、そもそも党崩壊の危機を招いた党執行部の構成を変えなければ、反執行部派はいずれ粛清されてしまいます。我が国の党派闘争では生命は保障されていますので、どっちに転んでも自殺さえしなければ、生き延びることができます。


ビジネスの世界では、従業員が現職の会社の経営グループを否認する場合、同業他社に転職するか自ら会社を興すかして、市場で生き延びる選択肢があります。