1990年代に活躍したY氏。この人は悪い人でした。金儲けのプロたちは、悪い人と知っていながら、この人がおいしい話をもってくるとだまされたふりをして、しっかり元をとっていました。
この人は、取引先をうまくだませなかったと気がつくたびに、大きなため息をついていました。きっと愚行を後悔したのでしょう。
Y氏は虚言がばれても動揺しません。虚言だらけの生活ですから、真実とうそ、妄想と事実の見分けがつかなくなっていました。お笑い芸人の舞台と実生活が同期したような、わけのわからない関西風「邪魔くさい」人でした。
この人は頻繁に、ため息をついていました。その愚行を打ち消しすために声をだして気合をいれ、そして次の悪さに着手していたにちがいありません。