ちょっとだけ大島紬3 | 鴇色は永遠に!

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きものの師匠清水ときの教え、自分の好きなきもの、そしてきもの好きな友達の事や田舎の古民家の日常をつらつらと綴っています。


まず染めの分類の話をザッと!


①泥大島…車輪梅(テーチ木)と泥染めで染色したもの。絣糸の一部に科学染料を使っていても殆どが車輪梅の時は泥大島。

②泥藍大島…藍染で下染した後、車輪梅と泥染めしたもの。藍染とテーチ木染め2色で模様を織り出しているよ!

③色大島…化学染料を使って地糸や絣糸を染色したもの。白大島は色大島の一種。地色を染めず絣糸を化学染料で染めたもの。

④草木染泥大島…車輪梅以外の植物と泥染めで染めたもの。マングローブやハゼの木、小鮒草、クチナシ、ウコン等奄美大島に自生している草木で染めるんだよ!

⑤染め下地用の縞大島…これ染めてない白生地等。機械織大島が殆どだが、縞大島でも手織りのものもあるんだ。


この他、藍だけで染めた正藍大島もごく少量だが生産してるよ。そして格子大島や無地大島って機械織の物も有るんだ。昭和には韓国産って大島もね!今作って無いけどね。


染色の仕方はいろいろ本やネットでも紹介しているから省く事にするね!


*白恵泥…糸を薩摩焼の磁器肌の様な白に染める特殊な染色法を恵織物の益田さんが中心となって研究して特許を取ったんだって。2017年に恵織物さんが会社を閉じた時にその特許を益田さんに譲渡したそう。だから今、白恵泥の証紙は益田さんの織る白大島に付いて居るそうだよ!また、益田さんは大島紬の組合に所属してないから大島紬の証紙は付いてないって😅益田さんは喜界島の出身。トキ孫が懇意にして頂いてるhata no neさんも同じご出身。「白恵泥は自分が始めたんだよ」って益田さんから直接聞いたそう。

白泥染って証紙は各織元で出してるみたい。1番メジャーな白恵泥の話をしてみたよ。


ネットですごく良くわかる大島紬の分類を見つけたよ。表題が「よくわかる大島紬」より

☆総絣は経緯絣の中で経糸全てに絣糸を使っているもの。蚊絣等。

☆やたら織は余った絣糸や地糸を織り込んだ地元の方が自分で着る為に織ったもの。


で、証紙の話。トキ孫手持ちで有る物を並べてみた。譲られたきものには証紙無い物もあるけれど何種類か有るから見てちょ!



上2枚は奄美大島の大島紬組合の合格証と泥染めの証紙。1番下は藍泥の大島、証紙無くしちゃった。3枚とも経緯絣。



これも奄美大島の大島紬、泥大島だね!



鹿児島の大島紬組合の合格証紙。これは色大島。手織りの証紙は水色だよ。



これは藤織物の都喜衛門の証紙。藤織物さんは大島紬組合に属して無いから自前の証紙。



奄美大島の色大島の証紙。これトキ孫が持ってる大島紬の中で1番お高いもの。



鹿児島で織られている機械織縞大島の証紙。機械織は杏色の証紙だよ!



これは昭和45年以降に韓国で織られた韓国大島の証紙。




これは都城市で織られた大島について居るツルマークの証紙。トキ孫は都城市で織られた大島は持ってない。白恵泥染めの白大島も残念だけど持ってないんだなぁ〜😅


ちょっとだけと思って書き始めたのに…長くなったね😢

わかってもらえたかなぁ?大島紬。マルキやヨミ(算)、カタスや一元の話。


悉皆屋のおじさんの所に行って来た。おじさんと2人この先のきもの文化継承の話になった。結城の職人達の平均年齢が65歳、大島は70歳。大島の方が危ないんじゃないかっておじさん。牛首紬は白山工房さんが西山産業(土木や採石業)さんの傘下で何とか続いているがどうなることやら…😖


おじさんと染めの訪問着は何とか儀式用として残るかも知れないが、紬や絣等普段着のきものは姿を消していっちゃうかもって話をして帰って来た。

今日は裏地に袋が入って解き洗いをお願いしていた白大島を引き取って来たんだよね。おじさんに単衣にしようかと思うって言ったら、大島の様に滑らかな布は袷の方が向くよって。さてどうしよう?仕立て袷?単衣?



トキ孫の持ってる大島の一部。左上から順に12マルキカタス色(白)大島、9マルキ一元藍泥大島、7マルキ一元泥大島、9マルキ一元泥大島。改めて見たら目がチカチカダァ〜😅


説明どう?少しはわかってもらえた?