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イラスト:炭酸水
途中からなので
下記☟
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はじかれ者中学生3人が『禁忌の石段』の謎を解くミステリー小説
☟前回文末部分
矢儀は昨日と同じように、草を掻き分け、奥へ進む。後が残っていたおかげで、今日は思ったより楽に、道祖神まで辿り着けた。道祖神自体には見向きもせず、矢儀はそのまま、更に奥へ向かう。
「本当に、道があったんだ……」
後ろから、織田村が呟く。
道祖神の奥の藪を掻き分けると、僅かながら、目で見てわかる道があった。
☟本日更新はここから
「そうそう。念のため、すでについている足跡を踏まんように」
言い置いてから、矢儀は獣道と化した旧道を行く。
「え? なんで?」と、織田村は不思議がりながらも、ついて来る。
「ってか、すっごく歩きにくいんですけどっ!」
文句を言いたい気持ちは分かる。
道は細く、前に進むには、毎度藪を掻き分けなければならない。その上、真ン中を歩くなと、注文をつてけているのだから。
矢儀自身も、ちょっとした段差に足を取られそうになる。
だが、この足跡が証拠になる可能性もあるのだ。
「昨日、部長が通っただけにしては、なんだか、足跡が多くないですか」
織田村は、意外と鋭いところを突いてくる。
〜続く〜