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イラスト:炭酸水

 

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本日は遅くなりましたが……

 

途中からなので

下記☟

”これまで”を

お読み頂けたら

嬉しいですニコニコ気づき

 

 

はじかれ者中学生3人が『禁忌の石段』の謎を解くミステリー小説

ケ・ハレあらすじ

まずは、あらすじから読んでいただけると嬉しいです

 

①ケ・ハレ 序章(神の放物線)

学校内転落事故のゆくえ

②ケ・ハレ 第一章(禁忌の石段)

その石段、通るべからず

 

③ケ・ハレ 第二章(上の秘密)

石段の上の秘密

 

④ケ・ハレ 第三章(守る者たち)

墓標で隠されていた物

 

 

 

 

 

☟前回文末部分 

 

(いま)だに、後悔(こうかい)()えない。けど、書斎(しょさい)(こも)っていた(なつ)(とう)さんに(はげ)まされた」

「え、お父さんって……」

 織田村(おだむら)は、(おび)えにも()戸惑(とまど)いを見せる。

幽霊(ゆうれい)じゃねぇぞ」と、()()()()した。

「ノートだよ。父さんの、最後(さいご)研究(けんきゅう)ノート」

「何が書いてあったんですか?」

「たぶん、フィールドワークで()情報(じょうほう)ばっか」

「たぶん?」と、織田村の(かお)に、再び戸惑いの色が()かぶ。

「とても読めた字じゃなかったけぇ」

  

☟本日更新はここから 

 

 

 今、思い出しても、(わら)えてくる。

「もともと字は下手(へた)だったけど。でも、最後(さいご)のほうのページは、字じゃなくて暗号(あんごう)じゃったの。それも、ほぼ解読(かいどく)不可能(ふかのう)な暗号で、(まい)ったよ」

 (いっ)(ぱく)おいてから、()()は、ぽつりぽつりと、思い出すように話す。

「でも、そんな暗号みたいな文字(もじ)しか書けんような状態(じょうたい)の時も、現地(げんち)(あし)(はこ)んでてさ。まともに書けんのに、必死(ひっし)でノートを取っちょったなんて――(あき)れるを通り越して、笑えてくるじゃろ」

 思わず、口元(くちもと)(ゆる)む。

本当(ホント)に呆れたし、ちょっと(すく)われた。父さんが、最後まで、(あそ)びに熱中(ねっちゅう)する子供(こども)でいられたことに。そして――遊びに熱中する子供でいていいって、(はげ)まされた()もした」

 

 

 

〜続く〜

 

 


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