初めての方はこちらもどうぞ→

 

 

 

 

表紙

 

 

途中からなので

下記☟

”これまで”を

お読み頂けたら

嬉しいですニコニコ気づき

 

 

はじかれ者中学生3人が『禁忌の石段』の謎を解くミステリー小説

ケ・ハレあらすじ

まずは、あらすじから読んでいただけると嬉しいです

 

①ケ・ハレ 序章(神の放物線)

学校内転落事故のゆくえ

②ケ・ハレ 第一章(禁忌の石段)

その石段、通るべからず

 

③ケ・ハレ 第二章(上の秘密)

石段の上の秘密

 

 

 

 

☟前回文末部分

 

(おれ)たちは、今日は、鷹の台を迂回(うかい)して来た」

 枝を〝鷹の台〟の石の右側(みぎがわ)(すべ)らせ、〝未遠〟の石に持ってくる。

「昨日は、鷹の台を()えた」

 今度(こんど)は〝鷹の台〟の石の(うえ)(とお)って、枝を〝未遠〟の石に持ってくる。

「ただ、この二つの道は、どちらも、未遠に入るかつてのメイン道路(どうろ)じゃなかった」

「なぜ、言い()れるんですか?」

 

☟本日更新はここから

 

 織田村( おだむら)が、不思議(ふしぎ)そうに(くび)(かし)げる。

「――ああ、そっか」

 少し()をおいて、()()は思い出す。

「おまえ、昨日は、(おく)れて部室(ぶしつ)に来たんだっけ?」

「遅れてはいませんよ。いつも(どお)りです。ホームルームが終わったら、すぐに来ました」

 何やら、(ふく)みを感じる棒読(ぼうよ)み。矢儀はやれやれと、上目遣(うわめづか)いに(にら)んでくる織田村から、視線(しせん)()らせた。

 とりあえず、(たか)(だい)のことを知らなければ、話は先に進まない。

 昨日、兼行(かねゆき)と話した鷹の台の歴史(れきし)について、まずは、織田村にも(つた)える。

「そもそも鷹の台は、戦後(せんご)()()(しゃ)のために(ととの)えられた土地(とち)なんよ。分水工(ぶんすいこう)(そば)看板(かんばん)にも書いてあったやろ。『高台(たかだい)に引かれた()(せん)は、その後、戦後(せんご)開拓(かいたく)の地となった鷹の台へ水路(すいろ)()ばし、今に(いた)る』って。つまり、鷹の台が人の住める台地(だいち)となり、道路(どうろ)整備(せいび)されたのは、近年(きんねん)の話なんっちゃ」

「じゃあ、今日(とお)ってきた迂回(うかい)()は?」

 織田村は、すかさず()いてくる。

 

 

 

〜続く〜

 

 


フォローしてね…