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表紙

 

 

土日祝日はお昼前後更新です

 

本日は

おやつ時になってしまった

 

よかったら

ティータイムのひと時に

サクッとどうぞ気づき

 

途中からなので

下記☟

”これまで”を

お読み頂けたら

嬉しいですニコニコ気づき

 

 

はじかれ者中学生3人が『禁忌の石段』の謎を解くミステリー小説

ケ・ハレあらすじ

まずは、あらすじから読んでいただけると嬉しいです

 

①ケ・ハレ 序章(神の放物線)

学校内転落事故のゆくえ

②ケ・ハレ 第一章(禁忌の石段)

その石段、通るべからず

 

③ケ・ハレ 第二章(上の秘密)

石段の上の秘密

 

 

 

 

☟前回文末部分

 

「タオ?」

(とうげ)のことだよ。タオって言うじゃろ」

「知りませんよ。僕、生まれも育ちも東京なんで」

 矢儀は(かる)(かた)(すく)め「山口(やまぐち)じゃあ、(とうげ)のことをタオって言うんよ」と(おし)える。

池田(いけだ)さんの言ってた〝カミダオ〟は(さっ)するに、神様(かみさま)の〝神〟に〝峠〟と書いてカミダオかと」

 手に持っていた枝で、空中(くうちゅう)に〝(かみ)(だお)〟と書きながら、矢儀は続ける。

「つまり、この(あた)りには、かつて山越(やまご)えの(みち)(とお)っていた可能性(かのうせい)が高い」

 

☟本日更新はここから

 

 

「そうなんですか?」

 きょとんとして(たず)ねる織田村(おだむら)に、()()(ねん)のため確認(かくにん)する。

一応(いちおう)()いとくけど、おまえ、そもそも(とうげ)(なん)なのかわかっちょる?」

「わ、わかってますよ! 山の……(うえ)のほうでしょ」

「……まぁ、ものすごく(おお)ざっぱに言えばそうやの」

 矢儀は(えだ)で、(ちか)くの拳大(こぶしだい)の石を()した。

「この石を山とするなら――」

 枝で、石を(した)から(うえ)へぐるりと()ぜる。

「峠とは、山道(やまみち)(のぼ)りつめて、そこから(くだ)りになるところ。つまり、山越(やまご)えの道の、(もっと)標高(ひょうこう)が高いところだ」

 言いながら、枝で石の(うえ)(たた)く。

問題(もんだい)は――」

 矢儀は、背後(はいご)()(かえ)り、二人(ふたり)()うた。

「この山を()えたら、どこへ出ると思う?」

 西(にし)の空を()(いだ)山並(やまな)みは、すでに(かげ)(おび)びている。

 兼行(かねゆき)からも織田村からも返答(へんとう)はない。

 

 

 

〜続く〜

 

 


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